《子供を1人のピアニストとして接すること》
《ピアノレッスンの全記録》
こんにちは。
私の生徒には、心身に障がいのある生徒が数名います。
ピアノは10本の指を使い、2本の足でペダルを踏みます。
しかし、世の中には片腕、指が3本など様々なピアニストがいます。耳が聞こえないピアニストもいます。
コミュニケーションを取る事が苦手な生徒とは、どうやってコミュニケーションを取るか、指導するか、音楽の楽しさを伝えるか。
20年指導してきた中で、未だにこれだ!という答えはありません。
これは、障がいのある生徒に限らず、です。
私は、生徒数が増えてきたな、と感じた頃から1人1人のレッスン記録ノートを作りました。
生徒が増えた事で、個人教室本来の良さが失われてはいけないと思ったからです。1人1人の進み具合・癖・苦手な事・感覚の良さ・性格や言動まで、記録しています。
毎晩、1日のレッスン終了後に、日記のように全員分書き込みをします。
内気であまり喋らなかった子が、初めて自分から学校であった事を話してくれた事。
場面緘黙症の子が、手紙を書いてきてくれた事。
2才半から通っている子が、造形を通して学び、ピアノ演奏に結びつく動作が出来るようになった事。
私自身の、《どの行動に対して》生徒にそのような変化が起きたか、必ず見直すようにしています。
障がいがあっても、そうでなくても、1人1人と向き合うにはこの方法が一番だと思っています。
パソコン入力で管理という手もありますが、私は文章では表現出来ない感情だったり、造形で作った作品など、絵で記録することがあるので、大変ではあるけど、やはり《ノートに手書き》が一番です。
それに、手書きだと不思議と頭に入る気がします。勉強の《書いて覚える》みたいな感覚かな。
かなりの冊数が溜まりましたが、読み返すとなかなか面白い!
なんか、私も必死だったんだな…とか、これは生徒に伝わってないなぁ、とか。
これからも手書きの記録で頑張ろうと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
平田晶子