共同生活 1
グループホームに入居する障害ある方たちは、お客様なのか。
お客様という前提だと、食事や掃除など家事全般も我々が行うのが当たり前となります。
一方で、グループホームは自立するための訓練という立ち位置の所もあるようです。
そうなると出来ないことを出来るようにして自立に向けて様々な練習をしているようです。
ご自宅にいる時、家事全般を親御さんがしているのが当たり前となっていて、ご本人たちは下膳や食器洗い、洗濯もやったことがない方がいます。
この子たちは、本当に出来ないのでしょうか。出来ないというより出来るようになるまで我慢できていない、やった方が早いからやっていないという見方もあります。
しかし、食器洗いはできない方も当ホームにはいます。片方が見えず片方は弱視の為ですが、この方も訓練次第ではできるようになる可能性はあります。
出来るようになることが楽しいだったり、出来たことによって達成感を感じたりすることで出来るようになりたいに繋げるのが支援計画です。
この支援計画作成は、グループホームのサービス管理責任者が作成します。
ご本人との面談で、どんな生活をしていきたいのか、長期目標や短期目標を設定し日々の生活に落とし込んでいきます。
この時、ご利用者さんからの要望としてでる表面の言葉だけじゃなく、その背景からくる本来のニーズを汲み取っていくのが腕の見せ所です。
何といっても障害ある方たちは、言語化が苦手ですから。
さらにうちの伊原は、こう言います。
自立には2つの意味があり、自分の生活を自己完結させる「自立」と、自分の生活を自己決定する「自律」があります。
ついつい「自立」を考えすぎて、出来ないことを出来るように支援したいという声を聞きますが、それは支援ではないのです。まずはこんなふうになりたいという「自己決定」があって、そのための自律に繋げて「自立」なのです。
ご本人主体のグループホーム。
全てご本人の言った通りになるわけでもなく、このサジ加減が難しい。しかし、この難しさが支援の遣り甲斐でもあります。
ご家族から「大切な子供を託x;.場所」がグループホームです。