関東全域に対応する防音工事に特化した建築会社として200件近い施工実績（2/3）

家具・建具職人、大工と、ものづくりの経験を生かせる防音工事は天職

　会社を立ち上げ、現在は従業員を率いて事業を展開する山下さん。4人の兄弟と共に過ごした幼少期を振り返り、決して裕福なものではなかったと語ります。早く独り立ちして「家族に楽をさせたい」という一心で家具職人に。父親の介護などを経て、その後も建具職人、大工など、自分の腕を頼りに道を切りひらいてきました。

　「私が防音工事に出会ったのは、40歳を過ぎて上京した時でした。建築業界でそれなりの経験を積んでいましたが、『こんなに大きな音を遮断する工法があるなんて』と衝撃を受けましたね」

　建物の躯体全体を見る大工の目、気密性の高い空間を作り出す建具の知識、細部までこだわりぬく家具職人の技巧。そのすべてが求められ、専門性を要する防音工事は自身の天職だと感じ、以来技術を磨くことに夢中になります。

　300坪以上ある多目的ホールから個人住宅まで、大小さまざまな現場に携わる中で繊細な仕事が評判を集め、発注元の勧めもあり2016年に独立。クライアントの期待に応えてきた山下さんは、「防音は強固な材質を使えばいいというものではなく、デザイン性も大事」と話します。

　柔軟な発想力と独自のノウハウにより、部屋に調和するナチュラルな木製の扉や、横幅4メートル・高さ5メートルという存在感のある引き戸と、既製品では難しいオファーもこなしてきました。ものづくりの知見を備え、実績を重ねてきたことから、今では大手ハウスメーカーから防音に関する相談が寄せられるにようになりました。

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