起業を助ける定年起業者のための助成金
定年後に起業するシニアは増えています。しかし、成功しているシニアは一握りです。彼らに共通しているのは「現役時代の経験を生かしている」ことや「リスクを軽減している」こと、「変化を受け入れる気持ちがある」ことなどです。
この記事では、起業して成功するシニアに共通している特徴について解説します。
定年後、起業して成功する人に共通する特徴は?
定年後、起業を成功させるためにはどのようなことが必要でしょうか。
成功している人にはいくつか共通の特徴があります。ひとつは「現役時代の経験を生かしている」ことです。これまで培った職務経験や業界知識、人脈などを活用して起業するパターンです。
多くのシニアは、これまでの数十年という職務経験からさまざまなことを学んでいるでしょう。その経験は自分にとっては「たいしたものではない」と思われても、外から見ればとても有用です。
例えば、これまで採用を手がけてきた人事部長A氏が定年後、中小企業B社の顧問として就任するケース。
空前の人手不足で多くの中小企業は採用に苦慮しています。こうしたなか、長年の職務経験に基づくA氏の的確なアドバイスによって、B社は前途有望な人員を数名採用することに成功しました。
これまで蓄積してきた職務経験をもとにした施策が、B社の採用に貢献したのです。せっかく身に付けた経験や技術が勤務先だけでのみ通用すると思い込んでいる人もいますが、実際に経験を棚卸ししてみると、汎用的であることに気づくこともあります。
これまで積み重ねてきたことをうまく生かして起業する人は成功しやすい傾向があります。
リスクを軽減して起業することが重要
次に「好きなこと」をベースにして起業をしていることです。起業した後は、楽しいことばかりではありません。実際は、事業がうまくいかず、挫けてしまいそうになることもあるでしょう。
しかし、好きなことをしている人は、苦労も全てひっくるめて“面白い”と感じているケースが多いです。「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったものですが、この原則は起業にも当てはまります。
そして「リスクを軽減している」ことです。
起業で最も大切なことは「身の丈に合ったビジネスを行う」こと。ビジネスが軌道に乗っていないのに、見栄をはって店舗や大きなオフィスを借りたり、従業員を雇用したりするのは控えましょう。
つまり、毎月出ていくお金を最小限にして、損益分岐点を可能な限り低くしておくことが大切です。そうすれば、新たなビジネスチャンスを発見したときに、すぐに行動に移すことができます。固定費が大きいことで身動きができなくなっては困ります。
「リスクを軽減している」に通じますが、起業をしてビジネスを行う際は「小さく始めて大きく育てる」ことを意識しましょう。シニアは豊富な職務経験があるとはいえ、起業については初心者も同然です。想定外のことは必ず起きると覚悟しておくのが良いでしょう。
このとき、過大な投資をしていれば、後戻りすることは難しいですが、小さく始めていれば、何度だってやり直しがききます。
起業において必ず念頭に置いておきたいのは、大ダメージを受けないように事業を運営することです。なけなしの退職金がなくなって明日の生活にも窮するようになる、そんなことにはならないようにしてください。
成功する起業家は変化を受け入れ、我慢強い
起業して成功している人は「変化を受け入れる気持ち」を共通して持っています。ビジネスは時々刻々と変化していくものです。
例え今までの自分のやり方が通用しなくなっても、これからでも新しい知識を身に付けて食らいついていこうとする気概が求められています。
現状に甘んじず、好奇心を持って物事を見ていく姿勢。この姿勢は起業家にとって必要不可欠なものでしょう。
また、起業して成功している人は「与える精神」を持っています。「自分が儲けることよりも人が得することを優先に動くことができる」、そんな精神が、人を、ビジネスチャンスを呼び込みます。
「諦めない気持ち」も大切です。一度やっただけでうまくいかないからと諦めるのではなく、失敗から学習して何度でもトライしてみる。ある意味での諦めの悪さも必要です。
すでにある程度の貯金を有していることも起業して成功している人の特徴です。前述した通り、ビジネスはそう簡単にうまくいくものではありません。そんなとき、貯金があまりなく運転資金が少なかったら耐えることは難しいでしょう。手元現金があればビジネスを運営して成功させる時間は十分に確保できます。
ここまでさまざまなことを書いてきましたが、起業する人に対して声を大にして言いたいのは、「現役時代の経験を生かし、リスクを軽減して事業を行いましょう」ということです。
未経験の分野を選び、過大な投資を行っていたのでは成功を手に入れるのは難しくなります。「私ならできる」という自信は大切ですが、自信過剰になり、手を広げすぎるのは厳禁です。