屋根の劣化を見逃さないためのチェックポイント

林照剛

林照剛

テーマ:住宅リフォーム豆知識

屋根は建物を雨風から守る重要な部分です。しかし、経年劣化や天候の影響により徐々に劣化していきます。劣化を見逃さないためには、定期的な点検とメンテナンスが必要です。この記事では、屋根の劣化をチェックするためのポイントを詳しく説明します。

屋根の劣化チェックポイント


雨漏りの兆候

最も明らかな劣化のサインは雨漏りです。屋根の劣化が進むと、屋根材の隙間から雨水が侵入し、天井や壁にシミができることがあります。特に雨が降った後に天井にシミができた場合は、屋根の点検を行う必要があります。


屋根材の損傷

屋根材の割れや欠け、剥がれは劣化のサインです。瓦、スレート、シングルなどの屋根材が割れていたり、欠けていたりする場合は、雨水が侵入するリスクが高まります。特に強風や台風の後は屋根材の損傷が発生しやすいので、注意が必要です。


苔や藻の繁殖

屋根に苔や藻が繁殖している場合も劣化のサインです。苔や藻は屋根材に水分を保持し、劣化を早める原因となります。また、見た目も悪くなるため、定期的に清掃することが重要です。


棟板金の状態

棟板金は屋根の頂点に設置され、屋根材を固定する重要な部材です。棟板金が錆びたり、歪んだりしている場合は、雨水が侵入するリスクが高まります。錆びや歪みを見つけた場合は、早めに補修を行いましょう。


谷板金のチェック

谷板金は屋根の谷部分に設置され、雨水を排水する役割を担います。谷板金に錆びや穴があると、雨水が屋内に侵入し、雨漏りの原因となります。特に古い建物では、定期的な点検が必要です。


屋根塗装の状態

屋根の塗装が剥げていたり、変色している場合は、防水機能が低下している可能性があります。塗装が劣化すると、屋根材が直接雨風にさらされ、劣化が進行しやすくなります。定期的な塗装のメンテナンスを行うことで、屋根の寿命を延ばすことができます。


天窓の点検

天窓は屋根の一部であり、雨漏りの原因となることが多い部位です。天窓の周りにシール材が劣化している場合や、ガラスにヒビが入っている場合は、雨水が侵入するリスクがあります。定期的に天窓の点検を行い、不具合があれば早めに修理しましょう。


屋根裏のチェック

屋根裏の点検も重要です。屋根裏に湿気やカビが発生している場合は、屋根からの雨水が侵入している可能性があります。また、断熱材が湿っている場合も劣化のサインです。屋根裏の状況を定期的に確認することで、外部からは見えない劣化を早期に発見することができます。


漆喰のチェック

瓦屋根の住宅では瓦を固定したり、防水のために隙間を埋めるために施工している建材です。劣化症状は、カビや苔の発生、ひび割れや剥離などがあります。白い漆喰が黒ずんできたら劣化が進行し始めているサインなので注意が必要です。



屋根の傾斜や形状の変化

屋根の傾斜や形状が変わっている場合も劣化のサインです。屋根がたわんでいたり、沈んでいたりする場合は、屋根の構造自体に問題が発生している可能性があります。このような場合は専門家による点検が必要です。


屋根周辺の清掃状態

屋根の周辺に落ち葉やゴミが溜まっている場合、それらが雨樋を詰まらせ、雨水が屋根に滞留する原因となります。定期的に屋根の清掃を行い、雨水がスムーズに流れるようにすることが大切です。


まとめ

屋根の劣化は避けられないものですが、定期的な点検とメンテナンスを行うことで、劣化を早期に発見し、適切な対処を行うことが可能です。雨漏りや屋根材の損傷、苔や藻の繁殖などのサインを見逃さず、棟板金や谷板金、天窓などの重要な部位も定期的にチェックしましょう。また、屋根塗装の状態や屋根裏のチェックも忘れずに行うことが大切です。プロの手による定期的な診断も効果的ですので、専門家に相談することも検討しましょう。

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林照剛
専門家

林照剛(1級建築施工管理技士)

株式会社ラディエント

遮熱・断熱塗装のほか、ひび割れなどに強い特殊塗装によるリフォームで省エネ(節電)を実現し、快適空間を創造します。特殊塗装に慣れた職人の丁寧な作業は、お客様から高い評価を得ています

林照剛プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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