水性塗料と油性塗料の違いについて
外壁の塗装の剥がれを発見し、「2年か3年ぐらいで塗装って剥がれてしまうの?」と困惑されていませんか?
なぜ剥がれてしまったのか原因はわからないので、「そのまま放っておいても大丈夫?」とか「DIYで直せる?」など、対処方法に困っている方も多いと思います。そこで今回はなぜそんなに早くの剥がれてくるのか・剥がれてきた時の対処法などを解説していきます。
施工不良による剥がれ
塗装の剥がれの原因はほとんどが施工不良によるものです。特に、新築もしくは塗り替えしてから3年以内に剥がれが出れば、ほぼ施工不良が原因と思っていいでしょう。それでは、以下に施工不良の事例をあげていきます。
外壁の洗浄不足
古くなった塗膜やホコリなどの汚れは壁と塗料の密着度を下げてしまいます。なので、外壁塗装をする際は、必ず外壁に付着している汚れをしっかりと落とさないと、塗料の剥がれの原因となってしまいます。洗浄は3~4時間ほどかかるものなので、1時間ほどで終わらせた場合は手抜きと言えるでしょう。しかし、作業時間というのは在宅していないとわかりませんし、塗装後では洗浄不足を証明することは難しいです。もし、洗浄前と洗浄後の写真をもらっていたら、施工ミスの主張に役立つかもしれないので用意しておきましょう。
乾燥不足
塗料には、メーカーが指定する乾燥時間があります。乾ききっていない塗料の上に塗料を重ねると、塗膜がうまく形成されず剥がれの原因になります。
塗装前の洗浄のあと、完全乾燥せずに下塗りを始めるのもよくありません。塗膜の形成不良だけでなく、逃げられなくなった湿気が熱で膨張して浮きや膨れの原因になります。
下地処理が不十分
建築では「下地」という言葉がよく使われますが、ここでいう下地とは再塗装する外壁のことを指します。しっかり下地処理できていない外壁に塗装してしまうと、塗膜剥離(とまくはくり)の原因になります。
よくある下地処理不良をあげてみます。
・ケレン(旧下地をはがす)作業が不十分
・目荒らしが不十分
塗装前に古い塗料をはがしたり、こびりついた汚れやサビを除去する作業を「ケレン」といいます。この作業が不十分だと、古い塗膜や汚れと一緒に新塗膜も剥がれてしまいます。
塗料の密着をよくするため外壁を細かくザラ着かせることを「目荒らし(目粗し)」といいます。目荒らしが必要なケースでは、これを怠ると塗料のくっつきが悪くなります。
塗料にとって、汚れ(油分、ホコリ、水分、塩分など)も大敵です。
下塗り材の選定ミス
外壁塗装は3回塗りが基本です。最初に塗る塗料を下塗り材、2~3回目に塗る塗料を上塗材と呼びます。上塗り材には接着性がないため、複数の種類の中から外壁材や劣化具合によって選びます。外壁に合わない下塗り材を塗ってしまうと、どんなに高性能な上塗材を塗っても意味がありません。
塗膜の硬化不良
ポリウレタン樹脂塗料などの2液硬化塗料は、塗料と硬化剤を混ぜて使います。この硬化剤を適切に扱わないと、剥がれの原因になります。真面目な塗装業者であれば起こらないことですが、以下のことをしてしまうと硬化不良が発生します。
・硬化剤の入れ忘れ
・混合比間違い
・結露や雨でぬれる
硬化剤の入れ忘れや塗料と硬化剤の混合比間違いをしないのは大前提ですが、水にも注意が必要です。硬化剤の中には水分と反応しやすいものがあり、塗装後すぐに結露や雨で塗れると硬化不良を起こします。
施主にできる対処方法
万が一外壁塗装が剥がれたとき、できるだけ早く補修することが望ましいです。ですがちゃんとした下地処理や再塗装は、素人には困難です。高所作業になるなら、足場も必要です。塗装の心得がない施主(工事依頼主)は自分で補修せず、以下の2つを行いましょう。
1. 塗装業者の保証内容を確認する
2. すみやかに業者の補修を依頼する
前回の外壁塗装から日が浅い場合、塗装の剥がれが「施主の過失」ということはまずないでしょう。ですから、通常は保証期間内であれば無償で塗装業者に補修してもらえます。残念ながら保証期間外で有償になったとしても、剥がれの補修はすみやかに行いましょう。
まとめ
大小にかかわらず、剥がれというのは放っておくと、外壁内部が腐食してしまったり、雨漏りが起こったりと、さらに深刻な事態を招きかねません。塗装の剥がれを発見したら、自分で何とかしようと考えずにすぐに塗装業者に相談しましょう。家を長持ちさせるためには、早期解決が大切です。