窯業系サイディング外壁塗装後の隙間問題
塗装工事を行う際は、塗料の耐久年数は工費と同じくらい気になる項目だと思います。また、近年ではさまざまな機能を持った塗料が各塗料メーカーから販売されており、高耐久な機能も非常に重要ですが、立地条件によってはそれ以外の機能を持った塗料の方が総合的には良い仕上がりになる場合があります。
今回は、塗料の機能として注目されている低汚染塗料について解説していきます。
低汚染塗料とは
低汚染塗料とは、名前の通り塗膜表面に汚れが付着しにくく、付着した汚れも雨で流されやすい機能を持つ塗料です。そのため一般的な塗料よりも長期的に美観を保つことができます。美観よりも耐久性を重視したい方には不要に感じられる機能ですが、実は汚れにくいことで、塗膜寿命が延びる相乗効果が得られることもあります。その理由について以下メリットにて解説します。
メリット
緻密性が高い
一般的な塗料よりも塗布した塗膜の緻密性が高いため、汚れが付着しにくい。
親水性が高い
親水性が高いことによって雨水が塗膜と汚れの間に入り込むので、付着した汚れが流れ落ちやすい。
耐久性を高める
塗膜表面に付着する汚れは美観を損なうだけではなく、塗膜そのものの劣化も進めます。汚れは塗膜の表面を傷つけてしまうため、長く放置すると塗膜にどんどんダメージを与え続け耐久性を著しく下げてしまいます。低汚染塗料は塗膜表面に汚染物質が付着しにくいので通常の塗料に比べて劣化に強く、優れた耐久性と長寿命が期待できます。
遮熱機能を長期的に維持する
塗料の中には、遮熱機能を持った塗料も多く販売されています。遮熱効果により夏場の温度上昇を低減できますが、塗膜の表面に汚れが付着している状態では遮熱効果が発揮しにくくなります。そのため、遮熱効果を長期的に維持するために低汚染機能は非常に相性がいいです。
デメリット
価格がやや高め
一般的な塗料よりも価格がやや高めです。そのため初期費用は高くなります。ただ、塗装後のメンテナンスや、耐久性の高さを考慮すればメリットはあります。しかし、初期費用を抑えたい場合は不向きと言えます。
ひび割れ
通常の塗料に比べて弾性機能が低めです。弾性機能がある塗料と比べた場合、ひび割れが起こりやすくなります。
色や仕上げの選択の制限
低汚染塗料の中には、一般的な塗料と比べて色や仕上げの選択肢が限られている場合があります。