屋根材別葺き替えタイミング
あまり目にする機会が少ない建物の屋根ですが、どのような種類があり、ご自身のお建物はどの屋根材で、どのような特徴があり、耐用年数はどれ位でいつ頃どのようなメンテナンスが必要なのかはご存知でしょうか。今回は、陸屋根ついて解説していきます。
陸屋根の特徴
陸屋根は、棟のない平らな屋根です。その平な屋上スペースを使い、洗濯物干しや、屋上に庭園などにも利用できます。また、傾斜のある屋根に比べるとメンテナンスも容易になります。
耐用年数は、使用されている材料や立地環境にもよりますが、約10年~20年でメンテナンスが必要になります。メンテナンス方法は防水工事をおこないます。防水工事は、使用する材料によって施工方法や、耐用年数が変わるので専門業者に相談することをお勧めします。
主な防水工事
FRP防水
繊維強化プラスチックと言われる、強化プラスチックを染み込ませたガラス繊維を使用した塗膜防水です。非常に軽く、靭な防水層を形成することから、さまざまな場所で採用されています。
耐用年数:10年~12年
ウレタン防水
ウレタン樹脂という塗料を流し込み、防水層を形成する施工方法です。複雑な形状の屋上でも施工できるのと、他の防水工事に比べて費用が安くすみます。
耐用年数:10年~12年
シート防水
シート防水は、塩化ビニルシート(塩ビ系)や、加硫ゴム系シートなどを屋上面に被せる工法です。複雑な形状の屋上には不向きです。
耐用年数:10年~15年
アスファルト防水
アスファルトと、シートを組み合わせて防水層をつくる工法です。アスファルト防水は、費用が高く、工期が長くなりますが、耐用年数が長いメリットがあります。特に広い屋上に向いている防水工事です。
耐用年数:15年~25年
メリット
耐久性
陸屋根は、下に防水層があるため、雨水の浸入を防ぐことができます。
スペースの活用
陸になっているため、生活空間の一部として活用することが可能。
メンテナンス費用
一般的な屋根塗装よりも、メンテナンス費用が安価。
デメリット
メンテナンスの手間
定期的な点検と清掃が必要です。また、防水機能の低下は雨漏れに繋がるため、定期的に防水のメンテナンスが必要になります。
熱伝導が高い
陸屋根の下の階が熱くなりやすい傾向があります。
水がはけが悪い
棟がある屋根に比べると、雨水はけが悪いため、雨水が長く残りやすいです。