外壁のひび割れ
サイディングという板状の外壁材は、1970年代後半から1980年代初頭にかけて日本で一般的に使用されるようになりました。
サイディングは、デザイン性に優れていたり、施工が簡単で工期の短縮にもなる為、急速に普及し住宅の外壁材として非常に人気があります。
そして、現代においても多くので建物でサイディングを使用されています。
まずは、サイディング壁の主な種類の特徴と、メリット、デメリットについてご紹介します。
セメント系
セメントを主成分として石綿やセルロース繊維などを組み合わせて製造されています。
メリット
耐久性、耐火性が高い材質で、デザインが豊富にある。
デメリット
重量がある。割れやすい。
金属系
アルミニウム、鉄、ガルバリウム鋼などを組み合わせて製造されています。
メリット
耐久性が高い為、腐食やさびに強いので長寿命が期待できる。
色の種類が豊富で色褪せもしにくい。
デメリット
熱伝導性が高いため、夏は暑く、冬は寒くなりやすい。衝撃で変形しやすい。
樹脂系
ポリビニルクロリド (PVC) やポリプロピレンなどの合成樹脂で製造されている。
メリット
軽量でありながら耐久性や絶縁性が高い。色やデザインが豊富にある。
デメリット
長期間の紫外線に晒されると劣化や変色の可能性がある。
タイル系
セラミックや石材で製造せれている。
メリット
高級感があり、耐久性や耐火性が高い。
デメリット
施工に手間とコストがかかる。重量が重いため建物の構造に注意が必要。
木質系
天然の木材や、木質の繊維を圧縮して製造されている。
メリット
自然な見た目が魅力的な住宅に仕上げる。
デメリット
耐久性が低く、定期的なメンテナンスが必要になる場合がある。
以上、ご紹介したサイディングの材質にそれぞれ耐久年数はありますが、モルタルの塗壁住宅と同じく住宅の健康と寿命を守るために塗装は必ず必要になります。
塗装すべき時期
一般的に、サイディング外壁の塗装は10〜15年を目安にするといいとされています。
ですが、この目安にも注意が必要です。
サイディング板同士のつなぎ目には、コーキング材というもので隙間を埋めています。
いくらサイディングの壁が高耐久であっても、コーキングの寿命は日当たり等の立地にもよりますが、約10年以内にはひび割れや、欠落が起こります。
新築時の物件は、サイディングの上から塗装はしませんので、塗料で保護されていないコーキングは劣化が非常に早まります。
その為、コーキングが硬くなってきたり、ひび割れが見られる始めると点検が必要になります。コーキングの劣化部分からの雨漏れ事例も非常に多いので、早めのお手入れがおすすめです。
また、それ以上に経年劣化が進むと、サイディング板自体にひび割れや剥がれ、板の歪みや浮きが起こり始めます。ここまで劣化が進むと修繕費用がかさんでしまいます。
以上のポイントをご参考に、外壁の状態をチェックし、適切な時期に塗装を行うことで、住宅の美観や機能を維持することができます。