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林照剛

屋根・外壁塗装、雨漏りに強いリフォームの専門家

林照剛(はやしてるたけ) / 1級建築施工管理技士

株式会社ラディエント

コラム

サイディングが反る理由とは?

2022年10月17日 公開 / 2022年11月3日更新

テーマ:外壁塗装の豆知識

コラムカテゴリ:住宅・建物

最近よく見るサイディングボード本当に多くなりました。そのサイディングボードですが反ったり浮いたりしていませんか?いまいち状態とかがわからないと思うので写真を貼っておきます。




もし写真のような状態、それに近い状態のお客様がもしいてたらすぐに家の工事をしてください。なぜかと言いますと緊急事態だからです。その理由を説明させて頂きます。

サイディングの反りが起こる原因


サイディングの反り、浮きという症状が起こるのは、表面の防水効果が切れてしまったのが原因です。サイディングボードはセメントが主成分で、軽量で火にも強いですが、実は“水を吸いこむと弱い”という弱点があります。そのため新築時は、工場で表面に塗装加工されていて、水を弾いています。しかし年数が経って塗装の防水効果が切れると、サイディングは水を吸いこむようになります。



雨の日、水を吸ったサイディングはわずかに膨張します。そして晴れの日、乾くと縮んで元に戻ります。このとき、日光が当たる表面から早く乾いていくので、縮むのも表面のほうが早いです。内側は湿っていて膨張したままですが、早く乾いて縮む表面のほうに引っ張られてしまうので、表の方にぐっと反りあがるように変形してしまうのです。

反りは緊急事態!すぐ対処しましょう

反りは、“サイディングが水を吸いこむようになってしばらく経っている”証拠です。ご自宅で見つけた場合は、すぐに塗装メンテナンスを検討してください。なぜなら、完全に直すのは不可能なうえに、建材の劣化や雨漏りに直結してしまうからです。

反りを放置してはいけない理由


  • 元に戻せない・最悪は張り替え工事になるから
  • 隙間からダイレクトに水が侵入するから
  • 側面や裏側からも吸水してしまうから


実は、一度反ったサイディングボードは、もう元に戻すことができません。サイディングは非常に硬いセメントの塊なので、どんなに力をかけても、反ったものがまっすぐには戻らないのです。一日も早く防水塗装をして、“これ以上反らないように食い止める”必要があります。

反りが進んで割れてしまった外壁

万が一反りが進行してしまうと、サイディングの部分張り替えが必要になります。しかし、サイディングはどんどん新しいデザイン、製品にリニューアルされていくため、10年過ぎると全く同じサイディングはまずほとんど生産されていません。似ているけれども微妙に違うデザインのサイディングを張ることになり、ちぐはぐな見た目になってしまう可能性がとても高いです。張り替えでお金もかかるうえに、見た目も損なってしまいます。

隙間からダイレクトに水が侵入するから


そして反り・浮きがあると、壁にすき間ができてしまうため、雨水がダイレクトに中に侵入します。雨漏りしたり、内部の木材を腐らせたりして、どんなに良いお家でも強度が落ちてしまうのです。

側面や裏側からも吸水してしまうから


また、反りはサイディングの側面や裏面にも水が直接当たるため、非常に危険です。サイディングは新築時に工場で塗装されていますが、それは表面だけです。側面や裏側は塗装されておらず素地がむき出しとなっています。そのため、側面や裏面に水が当たればどんどん吸収して、強度が落ちたり、さらに反りが加速したり、ひび割れたり…と、他の症状が一気に増えてくる危険があります。サイディングの反りは、劣化症状の中でもかなり危険で緊急性の高いものです。見つけた方は、一日も早く対処するために、まずは塗装会社に点検を依頼してください。

この記事を書いたプロ

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