「うちは大丈夫」が一番危ない!普通の家庭にもかかる相続税の基礎知識をプロが解説

山田泰平

山田泰平

テーマ:相続関係

皆様、こんにちは。 株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。

「親が亡くなったけれど、うちは財産なんて多くないから、相続税なんて関係ないよね?」

ご葬儀の打ち合わせの際、このようなお言葉をいただくことが多々あります。しかし、その「うちは大丈夫」という思い込みが、後にご家族を深刻なトラブルに巻き込む大きな落とし穴になる可能性があるのです。

相続税は、もはや一部の富裕層(ふゆうそう)だけの問題ではありません。特に大阪市内などの都市部に不動産をお持ちの場合、ごく普通のご家庭でも申告義務が発生するケースが年々増加しています。

もし申告が必要だったにもかかわらず放置してしまえば、税務署から厳しい追徴課税(ついちょうかぜい)という重いペナルティを科せられることになります。

今回は、誰もが避けては通れない「相続税の基礎知識」をテーマに、実務的な視点から分かりやすく解説していきましょう。

  • 相続税がかかるかどうかの分かれ目「基礎控除額」の計算方法。 意外と広い!「プラスの財産」と「みなし相続財産」の全リスト。
  • 【要注意】納税額がゼロでも「申告の手続き」が必要なケース。
  • 今からできる、法律に則った王道の節税対策5選。
  • 10ヶ月という短い期限内に、家族が協力して取り組むべきこと。


【結論】相続税の申告は「基礎控除額」を超えるかどうかで決まる!都市部に持ち家があるなら即確認を


相続税の申告が必要かどうかを判断するための基準、それが「基礎控除額(きそこうじょがく)」です。

相続した財産の総額が、この基礎控除額を下回っていれば相続税はかからず、申告も不要です。しかし、1円でも上回っていれば、10ヶ月以内に申告と納税の義務が発生します。

基礎控除額の計算式は以下の通りです。 基礎控除額 = 3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)

例えば、相続人が妻と子供2人の合計3人なら、 3,000万円 + (600万円 × 3人) = 4,800万円 となります。

「4,800万円も財産はない」と思われるかもしれませんが、もし大阪市内などに一戸建てやマンションをお持ちであれば、その土地と建物の評価額だけで、この金額をあっさりと超えてしまう可能性は決して低くありません。

「うちは大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、自己判断をせず、まずは相続専門の税理士に財産評価の診断をしてもらうことが、家族を守るための第一歩となります。

1 何が対象?「相続税がかかる財産」の範囲を知る


ご自身が思っている以上に、課税対象となる財産は広範囲に及びます。

■ プラスの財産

  • 金融資産:現金、預貯金、株式、投資信託(とうししんたく)など。 不動産:土地(宅地、農地、山林など)、建物(自宅、アパートなど)。
  • 動産:自動車、貴金属、宝石、書画、骨董品(こっとうひん)など。 その他:ゴルフ会員権、未払いの還付金(かんぷきん)など。


■ みなし相続財産 これらは民法上の遺産ではありませんが、相続税法上は「相続財産とみなして」課税対象となります。

  • 生命保険金:亡くなった方が保険料を負担していたもの。
  • 死亡退職金:亡くなった方の死亡により、会社などから支払われるもの。

ただし、これらには「500万円 ×
法定相続人の数」という非課税枠が設けられており、現金を保険という形に変えておくことが節税対策の基本となります。


2 申告は必須!納税額がゼロでも「手続き」が必要な理由


「配偶者の税額軽減(はいぐうしゃのぜいがくけいげん)」という特例を使えば、配偶者は最低でも1億6,000万円まで相続税がかかりません。しかし、ここに大きな罠があります。

「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地(しょうきぼたくち)の特例」などは、相続税の申告書を期限内に提出して初めて適用を受けることができます。

つまり、計算上の納税額がゼロになったとしても、特例を利用して「ゼロにする」という申告手続きそのものを省略することは絶対に許されないのです。期限を過ぎてしまうと、これらの特例が一切使えず、本来払わなくてよかったはずの多額の税金を請求されることになりかねません。

3 税理士が推奨する、失敗しない「王道の節税対策」5選


相続税は、生前の準備次第で合法的に負担を軽減することが可能です。

  • 生前贈与(せいぜんぞうよ):年間110万円の非課税枠などを使い、計画的に財産を移転する。
  • 生命保険の活用:保険の非課税枠を使い、納税資金を確保しながら評価額を下げる。
  • 不動産の有効活用:小規模宅地の特例が使えるように、同居や二世帯住宅を検討する。
  • 祭祀財産(さいしざいさん)の生前購入:非課税である「お墓」や「仏壇」を、生前のうちに現金で購入しておく。
  • 遺言書の作成:二次相続(にじそうぞく)まで見据えた最適な分割を指定する、節税戦略の要です。


【まとめ】相続税は“情報戦”。正しい知識が家族の財産を守る


相続税対策とは、単なる税金の計算ではありません。故人が遺した大切な財産と想いを、いかにして最も良い形で次世代へ繋ぐかという、家族の未来設計そのものです。

では、本日の重要なポイントをまとめます。

  • 相続税の申告要否は、財産総額が「基礎控除額」を超えるかどうかで決まる。
  • 都市部に不動産がある場合、ごく普通の家庭でも申告義務が発生する可能性が非常に高い。
  • 配偶者控除などの特例を使い、納税額がゼロになる場合でも「10ヶ月以内」の申告手続きは必須。
  • 現金をお墓や保険に変えるなど、生前のうちに「財産の形」を整えておくことが最大の節税になる。
  • 自己判断での「うちは大丈夫」は禁物。早めに相続専門の税理士に現状を診断してもらうこと。


ご葬儀の場で故人様を偲ぶご家族が、その数ヶ月後に税務署からの通知に青ざめ、途方に暮れる……。そのような悲劇を、私たちは決して見たくはありません。

故人様が遺してくれた大切な財産が、知識不足からただ税金として失われていくことのないように。

株式会社大阪セレモニーは、お葬式のプロとして、そして皆様の良き相談相手として、信頼できる税理士などの専門家への橋渡しを通じ、皆様の安心を全面的にサポートいたします。

株式会社大阪セレモニー

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山田泰平
専門家

山田泰平(葬儀業)

株式会社大阪セレモニー

当社は家族葬を専門に、これまで1000件以上の葬儀をお手伝いさせて頂きました。少人数だからこそ実現できるきめ細やかなサービスと、ご遺族様の想いに寄り添った丁寧な対応を心がけています。

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