【良いお葬式とは】後悔しない葬儀のために大切な3つのこと
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
大切なご家族がお亡くなりになり、悲しみに暮れる中で相続財産の調査を進めたところ、預貯金や不動産といったプラスの財産はほとんどないことが判明するケースがあります。
むしろ消費者金融からの借入やローン、誰かの連帯保証人(れんたいほしょうにん)になっていたなど、多額の借金だけが残されていたという現実は非常に過酷なものです。
「借金を相続しないためには相続放棄(そうぞくほうき)しかないと聞いたけれど、そうしたらお葬式もできないのだろうか。」と不安になる方は少なくありません。
これは単にお金がないという問題だけでなく、故人への想いをどう形にすれば良いのか、そして残された自分たちの生活はどうなるのかという深刻な状況と言えるでしょう。
そこで今回は、故人の遺産が借金ばかりだった場合の葬儀と供養について詳しく解説をしていきます。
- 借金の正確な状況を把握するための調査方法。
- 相続放棄を選択した場合の葬儀費用の支払いルール。
- 費用を抑えた葬儀の選択肢である直葬や福祉葬。
- 相続放棄をしても故人の供養を続けることは可能か。
- 生活を守るために早期に専門家へ相談すべき理由。
【結論】借金超過時は相続放棄を!葬儀費用は自己負担が原則
故人様の遺産が明らかに借金などのマイナスの財産の方が多い債務超過(さいむちょうか)と判明した場合、残されたご家族がその借金を背負わないためには、家庭裁判所で相続放棄の手続きを行うのが最も確実な方法となります。
相続放棄をすれば、法律上は最初から相続人ではなかったことになり、借金の支払い義務は一切発生しません。
しかし、ここで大きな課題となるのが葬儀費用の扱いです。
相続放棄をする場合、原則として故人の預貯金などの相続財産から葬儀費用を支出することは避けるべきとされています。
なぜなら、故人の財産を葬儀費用に使ってしまうと、相続を認めたとみなされる単純承認(たんじゅんしょうにん)と判断され、相続放棄ができなくなるリスクがあるからです。
単純承認とは、プラスの財産も借金もすべて無条件に引き継ぐことを指します。
そのため、葬儀費用は相続人が自身の財産から支払うか、香典(こうでん)を充てる、あるいは自治体の葬祭扶助(そうさいふじょ)制度を利用するといった方法を検討することになります。
相続放棄をしても、故人様を弔うお墓参りや法要などの供養ができなくなるわけではありません。
これらは法律上の財産引き継ぎとは無関係であり、ご遺族の想いとして自由に行うことができます。
1 なぜ借金も相続されるのか?相続放棄の期限と重要性
日本の法律では、相続は不動産や現金などのプラスの財産だけでなく、借金などの負債もすべて引き継ぐ包括承継(ほうかつしょうけい)が原則となっています。
もし故人の借金が資産を上回っている場合、そのままにしておくと相続人が返済の義務を負うことになってしまうでしょう。
この連鎖を断ち切るための唯一の手続きが相続放棄であり、相続の開始を知った時から3ヶ月以内という非常に短い期限が定められています。
この期限を過ぎてしまうと、どれだけ高額な借金であっても支払いを拒否できなくなるため注意が必要です。
2 相続放棄と葬儀費用のデリケートな関係!単純承認の罠
相続放棄を検討している場合、支払いの原資(げんし:お金の出所)には細心の注意を払わなければなりません。
先述した通り、故人の預貯金から葬儀代を支払う行為は、財産の処分とみなされる恐れがあります。
過去の裁判例では、社会通念上(しゃかいつうねんじょう:世間一般の常識の範囲)相当な金額の葬儀費用であれば、故人の財産から出しても相続放棄が認められたケースも存在します。
しかし、何をもって「常識の範囲内」とするかは裁判官の判断に委ねられるため、明確な基準はございません。
最も安全な対応は、相続放棄の手続きが完了するまで故人の財産には一切手を付けず、ご遺族自身の財布から費用を出すことです。
後から「そんなはずではなかった。」と後悔しないためにも、自己判断で故人の通帳からお金を下ろすのは控えてください。
3 費用を最小限に抑える葬儀の選択肢!直葬と福祉葬
経済的な事情で一般的な葬儀が難しい場合でも、故人様を丁寧に見送る方法は存在します。
■ 直葬(火葬式)
お通夜や告別式といった儀式を省略し、火葬のみを行う最もシンプルな形式となります。
参列者を限定し、祭壇や飲食の費用をカットすることで、10万円台から30万円程度まで費用を抑えることが可能です。
■ 福祉葬(葬祭扶助)
生活保護を受給しているなど、経済的に困窮(こんきゅう)して葬儀費用が支払えない場合に自治体が費用を全額負担してくれる制度です。
福祉葬を利用するためには、必ず葬儀を行う前に役所への申請と審査が必要となる点に注意してください。
自己負担なしで最低限の火葬を執り行うことができます。
4 相続放棄をしても故人の供養はできる!法的な制限はなし
「借金を放棄したら、もう顔向けできないのではないか。」と思い詰める必要は全くありません。
法的な相続権と、故人を大切に想う気持ちは別次元の問題だからです。
- お墓参りや自宅での写真への手合わせ。
- 命日やお盆、お彼岸に親族で集まり故人を偲ぶ。
- 自分の小遣いや生活費の範囲で、お寺に読経をお願いする。
- 遺骨の一部を手元に残す手元供養。
これらの行為は相続放棄とは関係なく、これからも続けていくことができます。
ただし、供養にかかる費用はすべて自己負担となることを理解しておきましょう。
5 専門家への早期相談が不可欠!3ヶ月の期限を逃さないために
故人の遺産が借金ばかりである可能性が高い場合、ご遺族だけで手続きを進めるのはリスクが高いと言わざるを得ません。
まず相談すべきは、相続問題に強い弁護士や司法書士となります。
弁護士であれば借金の全体像を正確に調査するサポートや、債権者(さいけんしゃ:お金を貸した側)への通知代行も行ってくれるでしょう。
専門家への相談料を惜しんだ結果、数百万円や数千万円の借金を背負うことになっては本末転倒です。
時間が経つほど選択肢は少なくなりますから、一刻も早い初動が重要と言えるでしょう。
【まとめ】故人の借金は相続放棄で回避!葬儀と供養は専門家と相談を
故人様に多額の借金があり債務超過の状態であっても、残されたご家族が人生を諦める必要はございません。
では、本日の重要なポイントをまとめます。
- 相続放棄をすれば借金の支払い義務はなくなるが、3ヶ月という期限を守ること。
- 故人の財産から葬儀費用を出すと、放棄ができなくなるリスクがある。
- 費用を抑えた「直葬」や公的支援である「福祉葬」を活用し、無理のない範囲でお見送りをする。
- 相続放棄をした後でも、自分のお金でお墓参りや法要を行うことは何ら問題ない。
- まずは弁護士などの専門家に相談し、単純承認とみなされない正しい手順を確認することが不可欠。
経済的な困難と故人を弔いたいという想いの間で悩まれるお気持ちは、痛いほど理解できます。
しかし、必ず解決の道は開けます。
一人で抱え込まず、まずは信頼できる専門家、そして私たち葬儀社にご相談をしてください。
株式会社大阪セレモニー



