「新しく買った仏壇、開眼供養ってしないといけないの?」
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
「実家が空き家になったが、仏壇をどうすればいいか分からない。」
「家の解体を考えているが、仏壇の処分方法が分からない。」
「仏壇は、普通の家具のように捨ててしまって良いのだろうか。」
お仏壇の処分に関して、このようなご相談をいただくことが年々増えています。
今回は、実際にあったご相談の実体験を交えながら、
- なぜ仏壇は簡単に処分できないのか。
- 仏壇処分の基本的な流れと依頼先。
- 処分にかかる費用の目安。
- 誰も住まなくなった家の仏壇を供養した話。
などを、分かりやすく解説していきます。
【結論】仏壇の処分には「魂抜き(閉眼供養)」が必須。放置せず、まずは菩提寺や葬儀社に相談を。
お仏壇は、ご先祖様の魂が宿る大切な「家」です。
そのため、家具のようにそのまま粗大ごみとして出すことはできません。
お仏壇を処分する際には、必ず事前に僧侶にお経をあげていただき、その魂を抜いて「ただの木の箱」に戻すための儀式、「魂抜き(たましいぬき)」または「閉眼供養(へいがんくよう)」を行う必要があります。
この儀式を行わなければ、解体業者や処分業者から引き取りを断られることがほとんどです。
誰も住まなくなったお家の仏壇をどうすれば良いか分からず、放置してしまうケースも見られますが、これはおやめください。
家が傷むと同時にお仏壇も傷み、いざ処分する際に大変な手間と費用がかかることになりかねません。
管理が難しくなったと感じたら、できるだけ早く、お付き合いのあるお寺(菩提寺)や、私たちのような葬儀社に相談することが大切です。
1. なぜ必要か。仏壇処分の前の「魂抜き(閉眼供養)」。
お仏壇は、購入した時点ではただの「物」ですが、ご本尊(仏像や掛け軸)やお位牌を安置し、僧侶に「魂入れ(開眼供養)」をしていただくことで、ご先祖様の魂が宿る神聖な礼拝の対象となります。
魂抜き(閉眼供養)とは、これまでお守りいただいた感謝を込めて、僧侶に読経していただくことで、お仏壇に宿った魂を抜き、再び「ただの物」に戻す儀式です。
この儀式を行うことで、初めてお仏壇を動かしたり、処分したりすることが可能になります。
「魂抜き」は、ご先祖様への最後の感謝と敬意を示す、重要な儀式なのです。
2. 【実録】猫の住処と化した廃墟から、お仏壇を救出した話。
先日、以前ご葬儀をさせていただいたお客様から、一本のお電話をいただきました。
「近々、親戚の家を解体するのですが、その中にある仏壇の処分をお願いできませんか。」
解体業者からも「仏壇だけは事前に引き取ってほしい。」と言われたとのこと。
早速、お仏壇の大きさを確認しに、そのお宅へ伺いました。
そこは、3年間誰も住んでいなかった二階建ての長屋でした。
電気は止まり、玄関にはチラシが山積みになっています。
懐中電灯を頼りに奥へ進むと、強烈な異臭がしました。
足元には、おびただしい数の猫の糞があり、どうやら空き家が猫の住処と化してしまっていたのです。
お仏壇は部屋の奥にありましたが、手前の天井は抜け落ち、その下は糞の山でした。
とても僧侶をお呼びして、この場所で魂抜きのお経をあげていただけるような状態ではありませんでした。
お客様とご相談の上、まずはお仏壇を外に運び出し、当社の会館へお連れしてから、供養の儀式を行うことになりました。
長靴とゴム手袋を装着し、床に段ボールを敷いて足場を確保しながら、若手スタッフと二人で慎重にお仏壇を運び出しました。
外の光の下で確認すると、お仏壇の内部は扉のおかげで比較的綺麗でしたが、引き出しや裏側は害虫の死骸や糞で汚れていました。
心の中でご先祖様に詫びながら丁寧に汚れを落とし、会館へお運びしました。
そして後日、会館の清浄な一室に安置されたお仏壇の前で、僧侶とご親族様にお集まりいただき、厳かに魂抜きの法要が執り行われました。
これでお仏壇もご依頼主も、ようやく一安心です。
3. 仏壇処分の流れと依頼先・費用。
今回のケースは特別でしたが、一般的な仏壇処分の流れは以下の通りです。
■ 処分の流れ
STEP1:依頼先を決める(菩提寺、仏壇店、葬儀社など)。
STEP2:魂抜き(閉眼供養)の日程を調整し、儀式を執り行う。
STEP3:お仏壇本体の処分(お焚き上げ、専門業者による処分など)。
■ 依頼先と費用相場
- 菩提寺(お付き合いのあるお寺):最も丁寧な形。魂抜きのお布施(3万円から10万円程度)と、処分の実費がかかります。
- 仏壇店:購入したお店であれば、引き取ってくれる場合があります。費用は店舗によります(2万円から8万円程度)。
- 葬儀社:魂抜きの手配から処分まで、ワンストップで依頼できます。弊社でもご相談を承っております。
魂抜きだけを僧侶にお願いし、本体は自治体のルールに従って粗大ごみとして出す方法もありますが、事前に自治体への確認が必要です。
【まとめ】仏壇はご先祖様への感謝の証。処分も敬意をもって丁寧に。
お仏壇は、ご家族の歴史と想いが詰まった大切な場所です。
様々な事情で手放さなければならない時も、決して粗末に扱うことなく、感謝の気持ちを込めて、きちんと供養してあげることが大切です。
では、本日の重要なポイントをまとめます。
- お仏壇を処分する前には、必ず僧侶による「魂抜き(閉眼供養)」が必要。
- 空き家などで管理が難しくなったら、放置せずに、まず菩提寺や葬儀社といった専門家に相談する。
- 処分方法は、菩提寺への依頼、仏壇店や葬儀社への依頼などがある。
- 処分するからといって粗末にせず、最後まで感謝と敬意を払うことが、ご先祖様への何よりの供養になる。
今回の実例のように、ご葬儀が終わった後にも、納骨、遺品整理、相続手続き、そしてお仏壇の処分など、ご遺族には様々な「困りごと」が生じます。
私たちは、ご葬儀だけでなく、その後に続くあらゆるご不安やお悩みに寄り添い、サポートさせていただくことも、大切な使命だと考えております。
株式会社大阪セレモニー



