外国人技能実習生が死亡したら?受け入れ企業がすべき手続きと「国際遺体搬送」をプロが解説
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
近年、社会的な関心が高まっている「LGBTQの終活と葬儀」。
LGBTQとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニング(またはクィア)の頭文字を取った、性的マイノリティを表す総称の一つです。
日本でもLGBTQに対する理解は広がりつつありますが、ご葬儀の場においては、法的な課題や周囲の理解不足から、故人様やパートナーが望まない形でのお別れになってしまうという、深刻な問題がまだ残されています。
そこで今回は、「LGBTQの葬儀」をテーマに、
- 当事者やパートナーが抱える、葬儀における具体的な不安
- 「喪主になれない」「家族と認められない」という法的現実
- 故人らしい最期を実現するために、葬儀社ができること
- すべての問題を解決する、生前からの法的準備とは
などを、数多くのご葬儀をお手伝いしてきた立場から、徹底的に解説していきます。
【結論】「遺言書」と「死後事務委任契約」で、故人の意思とパートナーの権利を守る
LGBTQ当事者の方が亡くなられた際、最も大きな問題となるのが、法的な婚姻関係にない同性パートナーの「法的な立場の弱さ」です。
現在の日本の法律では、何の対策もなければ、長年連れ添ったパートナーであっても法的には「他人」と扱われ、
- 「喪主」になることを、親族から拒否される
- 遺産を一切相続できず、共に築いた家を追い出されるリスクすらある
- 葬儀の方針決定から排除されてしまう
といった、あまりにも悲しい事態が起こり得ます。
この問題を法的に解決し、故人の意思とパートナーの尊厳を守るために、絶対に不可欠な備えが2つあります。
- 財産を確実に遺すための「公正証書遺言」
- 葬儀や死後手続きの権限を与える「死後事務委任契約」
この2つを、お互いが元気なうちに必ずセットで作成しておくこと。
これが、法的に「他人」とされてしまう二人の関係性を、社会や親族に対して「故人が認めた正式な代理人」として証明し、お互いの尊厳を守るための、唯一の手段です。
1. LGBTQ当事者とパートナーが葬儀で直面する4つの不安
LGBTQの当事者やご家族は、ご葬儀に関して以下のような、異性間の法律婚では生じない特有の悩みを抱えていることがあります。
① 故人の尊厳が守られない不安
「戸籍上の性別で葬儀が行われてしまうのではないか」「望まない戒名をつけられてしまうのではないか」など、故人の性自認(心の性)や性的指向が無視され、生前の姿とは異なる形で扱われてしまうことへの強い懸念です。
② パートナーが「家族」として認められない不安
法的な婚姻関係がないため、親族から「あなたは他人だから」と、喪主になることや、葬儀への関与、遺骨の受け取りなどを拒否されてしまうケースがあります。
③ アウティングや差別への不安
故人のセクシャリティを、本人の意思に反して葬儀の場で公にされてしまう「アウティング」や、親族・参列者からの無理解な言動に傷つけられることへの不安です。
④ 葬儀社への不信感
「葬儀社のスタッフに、LGBTQに関する知識や理解がないのではないか」「偏見や差別的な対応をされるのではないか」といった、相談すること自体へのためらいです。
2. 故人とパートナーの想いに寄り添うために、葬儀社がすべきこと
私たち葬儀社は、すべての方がその人らしく、尊厳ある最期を迎えられるよう、以下の点に配-慮し、サポートする責任があります。
① 故人の意思を最大限に尊重する
エンディングノートや遺言書、パートナーからお聞きした故人の希望(葬儀の形式、参列者、遺影写真など)を最優先し、その実現に全力を尽くします。
故人が望む性別や名前で、一貫して対応いたします。
② パートナーを「家族」として尊重する
法的な婚姻関係の有無にかかわらず、故人が最も大切にされたパートナーを、私たちは「ご遺族」として尊重し、喪主やご家族と同じように接します。
パートナーの意向を丁寧に聞き取り、葬儀の準備や進行に反映させます。
③ プライバシーの保護を徹底する
故人のセクシャリティは、極めてプライベートな情報です。
ご遺族の許可なく、第三者に開示することは決してありません。
④ LGBTQに関する知識を常に学び続ける
LGBTQに関する正しい知識を学び、社内研修などを通じて、全スタッフが偏見なく、多様な性の形に寄り添える体制を整えます。
【まとめ】生前の備えが、二人で歩んだ人生の証となる
法的な準備をすることは、決して無味乾燥な手続きではありません。
それは、お互いの人生に最後まで責任を持ち、共に築き上げてきた愛と生活の尊厳を守るための、具体的で力強い意思表示に他なりません。
では、本日の重要なポイントをまとめます。
- 現在の日本の法律では、同性パートナーは法定相続人になれず、何の対策もなければ葬儀や相続の場で「他人」として扱われるリスクがある。
- パートナーが喪主を務め、法的な権限を持って死後の手続きを行うためには「死後事務委任契約」が必須の備えとなる。
- 共に築いた財産を確実にパートナーに遺すには、法的効力が最も強く確実な「公正証書遺言」が不可欠。
- 「遺言書(財産)」と「死後事務委-任契約(葬儀)」は、二人の関係性を法的に守るための“車の両輪”。必ずセットで準備することが重要。
- 葬儀社を選ぶ際は、LGBTQへの理解と対応実績があるかどうかを、事前に確認することが安心につながる。
私たち大阪セレモニーでは、LGBTQに関する専門知識を持ったスタッフが、故人様とご遺族の想いに深く寄り添い、オーダーメイドの葬儀プランをご提案いたします。プライバシーに配慮した安心できる環境で、どのようなことでもご相談いただけます。
すべての人が自分らしく、安心して最期を迎えられる社会の実現に向け、私たちはこれからも尽力してまいります。
株式会社大阪セレモニー



