【2025年最新版】遺品整理の費用相場と、悪質業者に騙されないための全知識

山田泰平

山田泰平

テーマ:葬儀後のお話

皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。

ご家族を亡くされた深い悲しみの中、故人が遺した、人生そのものとも言える膨大な家財道具と向き合う「遺品整理」。

精神的にも肉体的にも、ご遺族だけで全てをやり遂げるのは、あまりにも過酷な作業と言えるでしょう。

そのため、専門の「遺品整理業者」に依頼する方が年々増えています。

しかし、その需要の高まりに比例するように、ご遺族の弱みに付け込む悪質な業者との間で、見積もりや作業内容を巡る深刻なトラブルが後を絶たないのも、また悲しい現実なのです。

「一体、いくらかかるのが普通なの?」

「見積りより高額な請求をされたらどうしよう…」

「大切な思い出の品を、ゴミのように扱われたくない…」

今回は、こうした不安を解消すべく、「遺品整理の費用と業者選び」をテーマに、最新の情報を基に、その費用相場から、悪質業者に絶対に騙されないための鉄則まで、徹底的に深掘りして解説していきましょう。

【結論】遺品整理のトラブルは“見積りの甘さ”が元凶。最低3社の「訪問見積り」と、許可証の確認が、故人の尊厳とあなたの財産を守る唯一の道

遺品整理業者との、あらゆるトラブルの根源。

それは、契約前の「見積もり」段階の甘さに集約されると言っても過言ではありません。

特に、

  1. 電話やメールだけで済ませる、安易な「概算見積もり」
  2. 見積書に「作業内容の内訳」や「追加料金の可能性」が明記されていない

この2つは、後々の高額請求トラブルに直結する、極めて危険なサインです。

このような悲劇を回避するための、唯一の防衛策。

それは、必ず、最低3社以上の業者に「訪問見積もり」を依頼し、作業内容と料金の内訳が詳細に記載された「書面の見積書」を、冷静に比較検討すること。

そして、その業者が、法律で定められた「一般廃棄物収集運搬業許可」や「古物商許可」といった許認可を、きちんと取得しているかどうかを確認する。

ご遺族の悲しみや無知に付け込む悪質業者から、故人の大切な思い出とご自身の財産を守るためには、この「手間を惜しまない」という、毅然とした姿勢が何よりも重要なのですね。

1. 遺品整理の費用、何で決まる?見積り額を左右する6つの要因

まず、遺品整理の費用が、どのような要素で決まるのかを知っておきましょう。

業者によって見積り項目は異なりますが、主に以下の6つの要因が複合的に絡み合って、最終的な金額が決定されます。

①家の間取り・広さ:
当然ながら、部屋数が多く、家が広いほど、作業範囲が広がり、物の量も多くなるため、費用は高くなります。これが、料金の最も基本的なベースとなります。


②遺品の量・種類:
間取りが同じでも、物がぎっしりと詰まった部屋と、整理された部屋とでは、料金は全く異なります。また、ピアノや大型金庫といった特殊な搬出が必要なものや、処分に手間がかかるもの(中身の入ったスプレー缶、液体など)が多い場合も、費用は増加します。


③作業内容(オプション):
単なる仕分け・搬出だけでなく、ハウスクリーニング、孤独死現場などの「特殊清掃」、エアコンの取り外し、仏壇の供養・処分、不用品の買い取りなどを依頼する場合、それぞれが追加のオプション料金となります。


④必要な人員数・日数:
遺品の量や作業内容に応じて、必要なスタッフの人数と作業日数が決まります。当然、これらが増えれば、人件費として費用に反映されます。


⑤建物の状況・搬出経路:
これは見落としがちなポイントです。エレベーターのないマンションの5階、家の前にトラックが停められず長い距離を手運びする必要がある、といった悪条件は、作業の難易度を上げ、追加料金が発生する大きな要因となります。


⑥貴重品の捜索:
相続手続きに必要な重要書類や、現金、貴金属などを、重点的に捜索してもらうサービスも、オプションとして用意されている場合があります。[/箇条書き]

2. 【2025年最新版】気になる遺品整理の費用相場(間取り別目安)

前述の通り、費用はケースバイケースですが、大まかな目安を知っておくことは重要です。

あくまで一般的な目安として、間取り別の費用相場を以下に示します。

間取り費用相場(目安)作業人数(目安)作業時間(目安)
1R・1K30,000円 ~ 80,000円1~2名2~4時間
1DK・1LDK50,000円 ~ 150,000円2~3名3~6時間
2DK・2LDK100,000円 ~ 250,000円2~4名4~8時間
3DK・3LDK150,000円 ~ 400,000円3~6名6時間~2日
4LDK以上200,000円 ~ 600,000円以上4名以上1日~数日


これはあくまでも平均的な物量の、基本的な仕分け・搬出作業を想定した目安です。

もし、いわゆる「ゴミ屋敷」状態であったり、孤独死などによる「特殊清掃」が必要であったりした場合は、この相場を遥かに上回る、100万円以上の費用がかかることも珍しくありません。

この表は、あくまで「極端に安すぎる、あるいは高すぎる見積り」を見抜くための参考程度に考え、最終的な判断は、必ず複数の業者からの訪問見積りに基づいて行ってください。

3. 費用を賢く抑える!今日からできる5つの実践的テクニック

「少しでも費用を安く抑えたい!」そう考えるのは当然ですよね。

遺品整理の費用を抑えるために、ご遺族自身でできること、工夫できることを5つご紹介します。

①自分でできる範囲は、自分でやる:
業者にすべてを丸投げするのではなく、事前に自分でできる範囲の仕分け(明らかに不要な雑誌や衣類の処分など)や、貴重品・重要書類の捜索を行っておくだけでも、業者の作業時間を短縮でき、費用削減に繋がる可能性があります。
ただし、決して無理は禁物です。


②不用品を“先に”買い取ってもらう:
まだ使える家電、家具、骨董品、貴金属などがあれば、遺品整理業者だけでなく、リサイクルショップや骨董品商といった専門の買取業者にも、先に査定を依頼しましょう。
遺品整理業者の買い取り査定は、必ずしも専門的とは限りません。
先に専門業者に高く売れるものを売っておくのが、最も賢い方法です。


③最低3社から「相見積もり」を取る:
これは、もはや必須の防衛策です。
必ず2~3社から訪問見積もりを取り、料金だけでなく、サービス内容、スタッフの対応などを、冷静に比較検討します。「今決めてくれたら安くします」といった、契約を急がせる業者には、特に注意が必要でしょう。


④繁忙期を避ける:
引っ越しシーズンである3月~4月や、年末の大掃除シーズンは、遺品整理業者も繁忙期となり、料金が高めに設定されたり、予約が取りにくかったりします。
もし時期を調整できるのであれば、これらの繁忙期を避けることで、費用を抑えられる可能性があります。


⑤自治体のサービスを最大限に活用する:
粗大ごみなど、自治体のルールに従って自分で処分できるものは、可能な範囲で自分で行うことで、業者の処分費用を削減できます。
自治体によっては、高齢者世帯向けの粗大ごみ運び出しサービスなどがある場合もありますので、確認してみましょう。

4. 失敗しない!信頼できる遺品整理業者の選び方【7つの鉄則】

費用と同じくらい、いやそれ以上に重要なのが、信頼できる業者を選ぶことです。
大切な故人の遺品を安心して任せられる業者を見つけるために、以下の7つのポイントを、必ずチェックしてください。

鉄則①:「訪問見積もり」が無料か?

電話やメールだけで見積りを済ませようとする業者は、高額な追加請求のリスクが非常に高いため、論外です。


鉄則②:見積書の内訳が詳細で、明確か?

「遺品整理一式 〇〇円」といった、どんぶり勘定の見積書を出す業者は信用できません。
作業内容、人員、時間、料金の内訳、そして「どのような場合に追加料金が発生するのか」が、素人目にも分かるように明記されているかが、最も重要です。


鉄則③:必要な「許認可」を持っているか?

これが、合法業者と違法業者を見分ける、絶対的な基準です。
家庭から出る一般廃棄物を収集・運搬するには、自治体が発行する「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。
また、買い取りを行う場合は「古物商許可」が必須です。
これらの許可証の提示を求め、必ず確認しましょう。


鉄則④:「遺品整理士」などの資格保有者が在籍しているか?

必須ではありませんが、「遺品整理士」という民間資格を持つスタッフがいる業者は、専門知識やコンプライアンス意識が高い傾向があり、一つの信頼の証となります。


鉄則⑤:「損害賠償保険」に加入しているか?

万が一、作業中に家財や建物を破損してしまった場合に備えて、損害賠-償保険に加入しているかを確認しましょう。プロ意識の高い業者なら、当然加入しています。


鉄則⑥:スタッフの対応が丁寧で、親身か?

電話での問い合わせや、見積もり時のスタッフの言葉遣い、態度、身だしなみ。ご遺族の悲しみに寄り添い、親身になって相談に乗ってくれる業者こそ、本当に信頼できるパートナーです。


鉄則⑦:「契約書」をきちんと交わすか?

作業内容、料金、日時などを明記した契約書を、きちんと説明の上で取り交わしてくれる業者を選びましょう。
口約束は、あらゆるトラブルの元凶です。

【まとめ】遺品整理は、故人への最後の“お見送り”。価格だけで選んではいけない

遺品整理は、単なる部屋の片付けではありません。それは、故人が生きてきた証と一つひとつ向き合い、ご遺族が心の整理をつけるための、非常に大切な儀式の一つなのです。

では、本日のポイントをまとめます。

  • 遺品整理のトラブルは、契約前の「見積もりの甘さ」が最大の原因。
  • 必ず3社以上の「訪問見積もり」を取り、作業内容と料金が詳細に書かれた書面の見積書を比較する。
  • 「一般廃棄物収集運搬業許可」「古物商許可」の有無は、その業者が合法か違法かを見分ける絶対的な基準。
  • 料金の安さだけで選んではいけない。故人の思い出を、敬意をもって丁寧に扱ってくれるかという「姿勢」こそが、最も重要な選択基準。
  • 「追加料金は一切なし」という一文を見積書に入れてもらうことが、高額請求を防ぐ最強の対策。


故人が愛し、大切にしてきたモノたちを、まるでゴミのように、乱暴に扱われる姿を見るのは、ご遺族にとって耐えがたい苦痛でしょう。

信頼できる業者選びは、故人の尊厳を守り、ご遺族の心を穏やかに保つための、最後の重要な務めなのです。

私たちも、ご葬儀後のサポートの一環として、ご遺族が安心して遺品整理を任せられる、優良な専門業者をご紹介する体制を整えていますので、いつでもご相談ください。

株式会社大阪セレモニー

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山田泰平
専門家

山田泰平(葬儀)

株式会社大阪セレモニー

当社は家族葬を専門に、これまで1000件以上の葬儀をお手伝いさせて頂きました。少人数だからこそ実現できるきめ細やかなサービスと、ご遺族様の想いに寄り添った丁寧な対応を心がけています。

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