「まだ早い」は、もう遅い? 人生100年時代の「終活」のススメ
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
「終活」と聞くと、どこか「死」を意識した、暗くて事務的な作業をイメージしていませんか?
財産の整理、お墓の準備、延命治療の意思表示…。
確かに、それらも大切な備えかもしれません。
しかし、終活の本当の魅力は、それだけではないのです。
もし、終活が、ご自身の人生という世界でたった一つの“最高の物語”を、大切な人たちと笑いながら振り返り、未来へと繋いでいく、ワクワクするような創作活動だとしたら…。
今回は、そんな新しい終活の形、「自分史ムービー&自分史アルバム」作りをテーマに、
- なぜ今、「自分史」が最高の終活と言えるのか
- 誰でも簡単!自分史ムービーの作り方3ステップ
- “物語”を紡ぎ出す、自分史アルバム整理のコツ
- 完成した作品がもたらす、3つの素晴らしい奇跡
などを、その具体的な楽しみ方と共に、ご紹介していきましょう。
【結論】自分史作りは「人生の肯定」と「感謝の可視化」。最高のエンディングノートであり、残される家族への最高の贈り物
自分史ムービーやアルバムの作成は、単なる思い出の整理ではありません。
それは、
- ご自身の歩んできた人生を、一つひとつ丁寧に肯定していく、自己肯定のプロセス
- これまで出会った人々への感謝を、写真や映像という形で“可視化”していく、愛情表現のプロセス
この2つを同時に体験できる、極めてポジティブで、創造的な終活と言えるでしょう。
エンディングノートが「文字」で想いを伝えるものなら、自分史は「映像と写真」で、より直感的に、そして感動的に、ご自身の人生の物語を伝えることができます。
そして、その創作のプロセスを、お子様やお孫様と一緒に行うこと。
これが、家族の絆を深め、あなたの想いを未来永劫にわたって繋いでいく、最高のコミュニケーションとなるのです。
完成した作品は、あなたの葬儀を、悲しいだけのお別れではなく、あなたの素晴らしい人生を祝福する、温かい感謝のセレモニーへと変えてくれるに違いありません。
1. 誰でも簡単!「自分史ムービー」の作り方3ステップ
「動画編集なんて難しそう」と思われるかもしれませんが、今はスマートフォンのアプリ一つで、誰でもプロ並みのムービーが作れる時代です。
ステップ①:【素材集め】人生の“ハイライト写真”を選ぶ
まずは、ご自身の人生を彩る写真を、年代ごとに10~20枚程度選びましょう。
- 誕生、七五三、入学・卒業、結婚、子供の誕生、家族旅行、還暦…。
- 写真を選ぶ作業そのものが、忘れていた記憶を呼び覚ます、楽しい時間になるはずです。
ステップ②:【編集】アプリで写真をつなぎ、音楽を乗せる
スマホの動画編集アプリ(CapCut、VLLOなどが無料でも高機能です)を使います。
- 選んだ写真を、時系列に並べる。
- それぞれの写真に、短いテロップ(「1970年 〇〇にて」「最高の思い出」など)を入れる。
- BGMとして、ご自身の人生のテーマソングとも言える、思い出の曲を選ぶ。
たったこれだけで、数分間の感動的なムービーが完成します。
ステップ③:【共有】家族限定の試写会を開く
完成したムービーを、家族みんなで鑑賞する時間を作りましょう。
「この時、お父さんはね…」と、あなたが語る思い出話は、お子様たちにとって、何物にも代えがたい貴重な宝物となるでしょう。
2. “物語”を紡ぎ出す「自分史アルバム」整理のコツ
大量のアルバムやバラバラの写真を整理するのは、骨の折れる作業です。
しかし、少し視点を変えるだけで、それは楽しい物語作りの時間へと変わります。
整理のコツ:
- 「捨てる」ではなく「選ぶ」:すべての写真を残そうとせず、「これぞ私の一枚!」というベストショットを、各イベントから数枚ずつ選び抜くことに集中します。
- 時系列より「テーマ」で分ける:「子供たちの成長記録」「夫婦の思い出」「趣味の変遷」「愛車との歴史」など、ご自身なりのテーマで写真を分類し、一冊のスクラップブックにまとめていく。これにより、ただの記録が、あなただけのオリジナルな物語へと昇華します。
- 写真の裏に「ひと言」を添える:その時の気持ちや、写っている人へのメッセージを書き添えておきましょう。その一言が、未来の家族の心を打ちます。
3. 完成した作品がもたらす、3つの素晴らしい奇跡
こうして生まれた「自分史」は、あなたの人生に、そして残される家族に、素晴らしい奇跡をもたらします。
- 生きる活力の再発見:「自分は、こんなにも多くの人に支えられ、こんなにも豊かな人生を歩んできたんだ」という実感は、これからの人生を前向きに生きる、大きな活力となります。
- 家族の絆の深化:共通の思い出を語り合う時間は、世代を超えた家族の絆を、より一層強く、深いものにしてくれるでしょう。
- 最高の“弔辞”となる:あなたの葬儀で、このムービーが上映され、アルバムが飾られる。それは、どんな有名な方の弔辞よりも雄弁に、あなたの素晴らしい人柄と人生を、参列者の心に刻みつけるはずです。
【まとめ】終活は、人生の“最終章”を、自ら脚本・監督する楽しみ
終活は、決して誰かに強制されるものでも、暗い気持ちで行うものでもありません。
それは、ご自身の人生という物語の最終章を、いかに感動的に、そして自分らしく演出するかという、最高の創作活動なのです。
では、本日のポイントをまとめます。
- 自分史作りは、人生を肯定し、感謝を可視化する、極めてポジティブで楽しい終活。
- スマホアプリを使えば、誰でも簡単に、感動的な「自分史ムービー」を作成できる。
- 大量の写真は、「捨てる」のではなく、「テーマ」を決めて「選び抜く」ことで、あなただけの物語アルバムに生まれ変わる。
- 創作のプロセスを家族と共有することが、何よりのコミュニケーションとなり、世代を超えて想いを繋ぐ。
- 完成した作品は、あなたの葬儀を、悲しみだけでなく、あなたの人生を祝福する温かい感謝の場へと変えてくれる。
ご葬儀の祭壇で、ご遺族が持ち寄られたたくさんのスナップ写真が、故人様を囲むように飾られている光景。
私たちは、そんな温かいお葬式が大好きです。
一枚一枚の写真が、故人様が生きてきた証として、どんな立派な言葉よりも雄弁に、そのお人柄を物語ってくれるからですね。
その物語を、ぜひご自身の、そしてご家族の手で、元気なうちに紡ぎ出してみてはいかがでしょうか。
株式会社大阪セレモニー



