家族信託で後悔しない!契約前に知るべき5つの致命的な落とし穴
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
「親のクレジットカード明細を見たら、身に覚えのない月額課金がずらっと並んでいた…」
「動画配信サービス、音楽アプリ、通販サイトのプレミアム会員…どうやって解約すればいいんだ?」
ご葬儀の後、故人の遺品を整理する中で、こうした「サブスクリプション(サブスク)契約」の存在に気づき、その解約手続きの煩雑さに頭を抱えるご遺族が急増しています。
今回は、現代のデジタル社会が生んだ新たな課題、「死後のサブスク解約」をテーマに、
- なぜサブスク解約が「地獄」と言われるのか
- 解約しないとどうなる?遺族を襲う金銭的リスク
- 故人の契約を見つけ出すための具体的な調査方法
- スムーズに解約するための手順と注意点
などを、分かりやすく解説していきます。
【結論】サブスクは死亡で自動解約されない。放置すれば遺産から支払い続けることに。生前の「ID・パスワード」の共有が唯一の対策
動画配信、音楽、ニュース、ゲーム、オンラインストレージ…。これらのサブスク契約は、契約者本人が亡くなっても、自動的に解約されることはありません。
ご遺族がその存在に気づかず放置すれば、
- 故人の銀行口座やクレジットカードから、月額料金が延々と引き落とされ続ける。
- 最終的に、それらの支払いは相続財産を減らし、相続人が負担することになる。
- 解約しようにも、IDやパスワードが分からず、手続きが暗礁に乗り上げる。
という「負のスパイラル」に陥ってしまいます。
この問題を回避するための唯一の対策は、ご本人が元気なうちに、利用しているサブスクサービスの一覧と、それらのログインに必要な「ID・パスワード」を、エンディングノートなどに記録し、家族と共有しておくことです。
物理的なモノだけでなく、こうした「デジタル遺品」の整理が、現代の終活では不可欠となっています。
1. なぜ? サブスク解約が「地獄」と化す3つの理由
死後のサブスク解約は、なぜこれほどまでに困難なのでしょうか。
理由①:契約の全体像が不明
そもそも故人が、いくつの、どんなサービスに契約していたのか、ご遺族は全く把握できません。
請求書が郵送されるわけでもないため、クレジットカードの明細などを丹念に調べるしか手がかりがありません。
理由②:ログイン情報が不明
運良く契約先が分かっても、次に立ちはだかるのが「ID・パスワードの壁」です。
これらが分からなければ、オンラインで解約手続きを進めることは不可能です。
理由③:事業者ごとの複雑な手続き
事業者によっては、死亡による解約を想定した手続きが確立されていません。
電話やメールで問い合わせても、「ご本人様でないと…」と断られたり、死亡の事実を証明する戸籍謄本などの書類提出を求められたりと、一つひとつの解約に膨大な時間と労力がかかります。
2. どうやって探す? 故人のサブスク契約を見つけ出す調査方法
解約の第一歩は、契約しているサービスを特定することです。以下の手がかりを徹底的に調査しましょう。
- クレジットカードの利用明細:これが最も有力な手がかりです。過去1年分ほど遡り、毎月決まった金額が引き落とされている項目をリストアップします。
- 銀行口座の取引履歴:口座振替で支払っている場合もあります。通帳やインターネットバンキングの履歴を確認しましょう。
- スマホやPCのアプリ一覧:ホーム画面にインストールされているアプリを確認し、月額課金制のサービスがないか調べます。
- メールの受信ボックス:「契約完了」「ご利用料金のお知らせ」といった件名のメールが残っていないか、キーワードで検索します。
3. ID・パスワードが不明…それでも解約するための手順
IDやパスワードが分からない場合でも、諦めてはいけません。以下の手順で、粘り強く交渉しましょう。
STEP1:事業者のサポート窓口へ連絡
まずは電話やお問い合わせフォームから、契約者が死亡したため解約したい旨を伝えます。
STEP2:必要書類を準備する
多くの場合、以下の書類の提出を求められます。
- 契約者本人の死亡が確認できる書類(戸籍謄本、死亡診断書のコピーなど)
- 問い合わせている人が相続人であることを証明する書類(自身の戸籍謄本など)
- 身分証明書のコピー
STEP3:クレジットカード会社へ連絡
もし、事業者側との交渉が難航する場合は、料金の引き落とし元であるクレジットカード会社に連絡し、「カード名義人が死亡した」ことを伝えてカード自体の解約手続きを行うという方法もあります。
これにより、それ以降の請求を止めることができます。
【まとめ】デジタル時代の終活は、パスワードの引き継ぎが鍵
私たちの生活がデジタル化すればするほど、死後の手続きもまた、複雑化していきます。
物理的な鍵だけでなく、デジタル世界の鍵(パスワード)をどう引き継ぐかが、現代の終活における重要なテーマです。
では、本日のポイントをまとめます。
- サブスク契約は、本人が死亡しても自動解約されず、放置すれば料金が引き落とされ続ける。
- 解約には「ID・パスワード」が不可欠。これらが不明な場合、手続きは極めて困難になる。
- 最大の対策は、生前のうちに契約サービスの一覧とログイン情報をエンディングノートなどに記録し、家族に伝えておくこと。
- もし情報がない場合は、クレジットカードの明細から契約先を特定し、死亡の事実を証明して粘り強く解約交渉を行う。
- クレジットカード自体を解約することも、不正な引き落としを止めるための最終手段として有効。
故人が楽しんでいたサービスが、死後、ご遺族を苦しめる負の遺産になってしまうのは、あまりにも悲しいことです。
そうならないためにも、元気なうちからデジタル情報を整理しておくことが、未来の家族への思いやりとなります。
私たちも、ご葬儀の後の手続き相談の中で、こうしたデジタル遺品の問題についても、ご遺族に寄り添い、解決の糸口を探るお手伝いをしていきたいと考えております。
株式会社大阪セレモニー



