【総額いくら？】死後にかかるお金の現実｜葬儀・お墓・手続きに最低限必要な費用を一覧解説

皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。

「人が亡くなったら、お葬式代以外にどんなお金がかかるの？」

「総額で、一体どれくらい準備しておけば安心なのだろう？」

ご家族のもしもの時を考えた際、多くの方がこうした「お金」に関する漠然とした不安を抱えています。

実は、人が亡くなった後に必要となる費用は、葬儀費用だけではありません。

お墓の準備から細々とした手続きまで、想像以上に出費がかさむのが現実です。

そこで今回は、この「死後にかかるお金」をテーマに、

葬儀そのものにかかる費用
お墓や納骨にかかる費用
遺品整理や各種手続きにかかる費用
相続で発生する費用

などを、分かりやすく一覧で解説していきます。

【結論】死後にかかるお金は大きく4種類。総額200万円以上も。遺族の「一時的な立て替え」を想定した準備が不可欠

人が亡くなった後に必ずかかってくるお金は、大きく分けて以下の4つです。

葬儀関連費用
埋葬（お墓・納骨）関連費用
死後の整理・手続き費用
相続関連費用（相続税など）

葬儀の形式やお墓の有無によって金額は大きく変動しますが、一般的には総額で200万円～300万円程度は見ておく必要があると言われています。

もちろん、直葬を選び、お墓も不要であれば数十万円で済むケースもあります。

重要なのは、これらの費用の多くは、故人の遺産から最終的に支払うことができても、預金口座が凍結されるため、一度ご遺族が立て替えて支払わなければならない場面が多いということです。

いざという時に慌てないためにも、どのような費用がかかるのかを事前に把握し、備えておくことが何よりも大切です。

1. 【葬儀関連費用】最も大きな支出の一つ

死後にかかるお金の中で、最も大きな割合を占めるのが葬儀費用です。

主な内訳：

葬儀一式費用：祭壇、棺、遺影、人件費など、葬儀を行うための基本的な費用。
飲食接待費：通夜振る舞いや精進落としなどの飲食代。
返礼品費用：会葬御礼品や香典返しの費用。
宗教者へのお礼：お布施、読経料、戒名料など。

形式別の費用相場（お布施等を除く）：

直葬（火葬式）：20万円～40万円
一日葬：40万円～80万円
家族葬：60万円～120万円
一般葬：120万円～200万円

2. 【埋葬関連費用】お墓を新しく建てる場合は高額に

すでに入るお墓があるかないかで、費用は大きく変わってきます。

すでにお墓がある場合：
納骨作業料や、墓石への戒名彫刻料などで、数万円～十数万円程度の費用がかかります。

新しくお墓を用意する場合：

一般墓の建立：150万円～300万円（永代使用料＋墓石工事費）
納骨堂の契約：30万円～150万円（永代供養料＋年間管理費など）
樹木葬の契約：20万円～80万円（永代供養料など）

お墓は相続税の非課税財産です。

ご自身やご家族のために生前に購入しておくと、残された家族の負担軽減と、相続税対策の両方につながります。

3. 【死後の整理・手続き費用】見落としがちな隠れコスト

葬儀やお墓以外にも、細々とした費用が発生します。

遺品整理費用：部屋の広さや物の量によりますが、数万円～数十万円が相場です。ご遺族で整理できない場合は、専門業者に依頼します。
家の原状回復・解体費用：賃貸物件の明け渡しや、空き家になった実家の解体には、数十万円～数百万円の費用がかかることもあります。
専門家への報酬：相続登記を司法書士に、相続税申告を税理士に依頼した場合などの費用です。
未払いの医療費・施設利用料の精算：亡くなる直前までの入院費や、老人ホームの利用料などを清算する必要があります。

4. 【相続関連費用】遺産が多ければ相続税も

最後に、遺産を相続する際にかかる費用です。

相続税：
遺産の総額が基礎控除額「3,000万円＋600万円×法定相続人の数」を超える場合に、その超えた部分に対して課税されます。申告と納税の期限は、死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内です。

その他：
不動産を相続した場合の登録免許税や、相続トラブルで弁護士に依頼した場合の費用なども必要になることがあります。
相続税は、原則として現金一括納付です。
遺産が不動産ばかりで、納税資金が足りないといった事態に陥らないよう、生前の対策が重要になります。