相続税について知っておきたい基礎知識と、賢い節税対策
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
ご家族がご逝去された直後、深い悲しみの中で、まず決めなければならないことの一つが「葬儀をどこで行うか」という場所の問題です。
特に、近年主流となっている家族葬では、「自宅でこぢんまりと」「斎場を借りて気兼ねなく」など、様々な選択肢が考えられます。
そこで今回は、この「家族葬を行う場所の選び方」をテーマに、
- 場所選びで後悔しないための判断ポイント
- 「自宅葬」のメリットとデメリット
- 「斎場(葬儀会館)」のメリットとデメリット
- 「お寺」で葬儀を行う場合の注意点
などを、分かりやすく解説していきます。
【結論】故人と遺族の意向を最優先に。迷ったら利便性と負担が少ない「斎場」が無難な選択肢
家族葬を行う場所を決める上で最も大切なのは、故人様のご遺志と、残されたご遺族のお気持ちです。
その上で、参列者の人数やアクセスの良さ、費用などを総合的に考慮して判断することになります。
もし、特に強い希望がなく、どこにすべきか迷ってしまう場合は、葬儀社の専門斎場や公営斎場を利用するのが、最も負担が少なく、スムーズに式を進められる選択肢と言えるでしょう。
斎場は、葬儀に必要な設備が全て整っており、ご遺族の精神的・身体的な負担を大きく軽減してくれます。
もちろん、住み慣れた自宅から送り出してあげたい、先祖代々のお寺で手厚く供養したい、といったご希望も、かけがえのないものです。
それぞれの場所にメリット・デメリットがありますので、それらをよく理解した上で、ご家族にとって最適な場所を選ぶことが、後悔のないお別れにつながります。
1. どこで葬儀を行う?場所選びの4つの判断ポイント
葬儀の場所を選ぶ際には、以下の4つのポイントを順に確認していくと、考えがまとまりやすくなります。
ポイント①:故人の遺志
「住み慣れた自宅から旅立ちたい」「信仰しているお寺で見送ってほしい」など、故人様が生前に希望を遺されている場合は、それを最大限尊重することが大切です。
ポイント②:遺族・親族の意向
故人様の遺志に加え、喪主をはじめとするご遺族が「どのように送りたいか」という気持ちも重要です。
また、親族の中から「一般的な葬儀の形にしてほしい」といった意見が出る可能性も考慮し、事前に相談しておくことが望ましいでしょう。
ポイント③:参列者の人数とアクセス
家族葬といっても、参列者の人数は様々です。想定される人数を収容できるスペースがあるかを確認します。
また、遠方から来る親族や高齢の参列者がいる場合は、駅からの距離や駐車場の有無など、交通の便も重要な判断材料になります。
ポイント④:費用
葬儀にかかる費用は、場所によって大きく変動します。
一般的に、費用を抑えやすいのは「公営斎場」や「自宅」、費用がかさむ傾向にあるのが「民営斎場」や「お寺」です。
事前に葬儀社から複数の場所で見積もりを取り、比較検討することをお勧めします。
2. 「自宅」で家族葬を行うメリット・デメリット
住み慣れたご自宅で、アットホームな雰囲気の中、故人様を送り出すのが「自宅葬」です。
メリット:
- 故人の希望を叶えられる:故人様が最も安らげる場所から、温かく送り出すことができます。
- 時間に縛られず、ゆっくりお別れができる:斎場のように利用時間が決まっていないため、心ゆくまで故人様との最後の時間を過ごせます。
- 費用を抑えられる:斎場の使用料がかからないため、全体の費用を安く抑えることが可能です。
デメリット:
- ご遺族の負担が大きい:ご遺体を安置するスペースの確保、部屋の片付け、参列者の応対、近隣への配慮など、ご遺族がやらなければならないことが多くなります。
- スペースの制限:参列者の人数が多い場合や、棺の搬入・搬出経路が確保できない場合は、実施が困難です。
- マンション等の集合住宅では制約がある:管理規約で葬儀が禁止されていたり、弔問客の出入りで他の住民に迷惑がかかったりする可能性があります。
3. 「斎場(葬儀会館)」で家族葬を行うメリット・デメリット
葬儀社が運営する「民営斎場」や、自治体が運営する「公営斎場」を利用する方法です。現代では最も一般的な選択肢と言えます。
メリット:
- 遺族の負担が圧倒的に少ない:葬儀に必要な設備や備品が全て揃っており、準備から片付けまで専門スタッフに任せられます。
- 気兼ねなく弔問客を呼べる:駐車場の心配や近隣への配慮も不要で、ある程度の人数に対応できます。
- 天候に左右されない:冷暖房が完備されており、季節や天候を問わず快適な環境で式を行えます。
デメリット:
- 斎場の使用料がかかる:自宅葬に比べ、費用は高くなる傾向があります。(※公営斎場は比較的安価です)
- 利用時間に制限がある:通夜の付き添いができなかったり、お別れの時間が限られたりする場合があります。
- 画一的になりやすい:パッケージプランが多いため、オリジナリティのある葬儀にしたい場合は、事前の打ち合わせが重要になります。
4. 「お寺(寺院)」で家族葬を行うメリット・デメリット
菩提寺(ぼだいじ)など、日頃からお付き合いのあるお寺の本堂をお借りして、葬儀を執り行う方法です。
メリット:
- 厳かで本格的な儀式ができる:先祖代々が眠る場所で、宗教的な儀礼に則った手厚い供養ができます。
- 安心感がある:菩提寺であれば、親族からの理解も得やすく、段取りもスムーズに進むことが多いです。
- 移動の手間が省ける:葬儀後、そのままお墓に納骨できる場合は、移動の負担がありません。
デメリット:
- 檀家(だんか)でないと利用は難しい:お付き合いのないお寺に、葬儀だけを依頼することは基本的に困難です。
- お布施などの費用が高額になる場合がある:会場使用料とは別に、手厚い読経に対するお礼など、相応のお布施が必要になることがあります。
- 自由度が低い:お寺のルールや、提携している葬儀社が決まっている場合があり、ご遺族の希望が通りにくいこともあります。
【まとめ】後悔のない場所選びは、生前の話し合いと葬儀社への事前相談から
ご家族が亡くなってからでは、冷静な判断が難しいものです。
「もしもの時」に慌てないためにも、元気なうちから「どんなお葬式にしたいか」「どこで見送られたいか」をご家族で話し合っておくことが、何よりも大切です。
では、本日のポイントをまとめます。
- 家族葬の場所選びは、「故人の遺志」「遺族の意向」「アクセス」「費用」の4点で判断する。
- 「自宅葬」は費用を抑えられ、温かいお別れができるが、遺族の負担が大きい。
- 「斎場」は費用がかかるが、設備が整っており、遺族の負担を最も軽減できる。
- 「寺院葬」は手厚い供養ができるが、檀家であることが前提で、自由度は低い。
- 最適な場所を選ぶには、生前から家族で話し合い、信頼できる葬儀社に事前に相談しておくことが重要。
突然のことで何から手をつけて良いか分からない時こそ、私たち葬儀のプロを頼ってください。
ご遺族のお気持ちやご状況を丁寧にお伺いし、故人様とご遺族にとって最もふさわしいお別れの場所と形を、ご提案させていただきます。
株式会社大阪セレモニー



