相続税について知っておきたい基礎知識と、賢い節税対策
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
長年、葬儀という仕事に携わっておりますと、お客様から非常に深く、そして本質的なご質問をいただくことがあります。
その中でも、特に私の心に残っている問いの一つが、「山田さんにとって、良いお葬式ってどんなお葬式ですか?」というもの。
この問いには、おそらく決まった「正解」というものはないでしょう。
人それぞれ、価値観も、故人様との関係性も、そしてお葬式に求めるものも異なるからです。
高価な祭壇を飾ることでも、大勢の参列者を集めることでも、あるいは特定の宗教儀礼を厳格に行うことだけでも、「良いお葬式」とは言えない、と私は考えています。
しかし、長年、数多くのお別れの場面に立ち会わせていただく中で、私なりに「これが良いお葬式なのではないか」と感じる、いくつかの共通する要素があるように思うのです。
今回は、この非常に難しい問いに対して、日頃私が考えていること、そして大切にしていることを、少しお話しさせていただきたいと思います。
これは、あくまで私個人の考えであり、皆様にとっての「良いお葬式」を見つけるための、一つのヒントになれば幸いです。
【結論】良い葬儀とは「故人らしさ」と「遺族の想い」が調和し、心からの感謝と納得のお別れができること
私が考える「良いお葬式」とは、究極的には「故人様らしさが尊重され、ご遺族の想いが形となり、そこに集う全ての人々が、心からの感謝と共に、納得のいくお別れができるお葬式」だと考えています。
それは必ずしも豪華である必要も、伝統的な形式にこだわる必要もありません。
大切なのは、
①故人様がどのような人生を送り、何を大切にしていたか、その”人となり”が偲ばれるような、温かい雰囲気があること。
②ご遺族が、故人様への感謝の気持ちや、伝えたい想いを、無理なく、そして心ゆくまで表現できる場であること。
③参列された方々もまた、故人との思い出を分かち合い、心静かに故人の冥福を祈り、そしてご遺族に寄り添うことができる空間であること。
これらの要素が調和した時、お葬式は単なる儀式ではなく、故人の人生を称え、残された人々の心を癒し、未来へと繋ぐ、かけがえのない時間になるのだと、私は信じています。
それでは、私がなぜこのように考えるのか、その背景にある想いや具体的な要素について、さらに詳しくお話しさせていただきます。
1.「故人らしさ」が輝くお葬式
お葬式は、何よりもまず、”故人様のため”のものであるべきだと、私は考えています。
ですから、「故人らしさ」が随所に感じられるお葬式は、とても温かく心に残るものになります。
好きだった音楽を流す:故人が生前よく聴いていた音楽、思い出の曲などを、会場のBGMとして、あるいは献花や出棺の際に流す。
思い出の品々を飾る:故人の趣味の道具、愛用していた品、描いた絵や書、旅行先での写真などを、「メモリアルコーナー」として飾り、その人となりを偲ぶ。
好きだった花で祭壇を彩る:供花だけでなく、祭壇そのものを、故人が好きだった花や色合いで飾る(生花祭壇など)。
故人の言葉やエピソードを紹介する:弔辞や、喪主挨拶の中で、故人の人柄が伝わるような言葉や、心温まるエピソードを紹介する。
遺影写真の選択:形式的なものではなく、故人の一番良い笑顔や、その人らしい自然な表情の写真を選ぶ。
これらの工夫は、故人が確かにそこに「生きていた」という証を感じさせ、参列者の心に故人の温かい面影を深く刻み込みます。
2. ご遺族の「想い」が形になるお葬式
お葬式は、故人様のためであると同時に、”残されたご遺族のため”のものでもあります。
ご遺族が、故人様への感謝の気持ちや伝えきれなかった想いを、きちんと表現できる場でなければなりません。
時間をかけて故人と向き合える:慌ただしく儀式が進むのではなく、納棺の際や、出棺前など、故人とゆっくりと最後のお別れができる時間が確保されている。
ご遺族の言葉で送る:喪主挨拶だけでなく、他のご遺族からも、故人への感謝のメッセージを伝える機会がある。
手作りの要素を取り入れる:例えば、故人の好きだったものを皆で作ってお供えしたり、思い出の写真をスライドショーにしたり、といった手作りの温かさ。
「ありがとう」を伝えられる空間:形式張ったものだけでなく、ご遺族が素直な気持ちで「ありがとう」と伝えられるような、温かい雰囲気。
ご遺族が「できる限りのことをしてあげられた」「ちゃんと想いを伝えられた」と心から感じられることが、その後のグリーフケアにも繋がっていくと、私は考えています。
3. 参列者も心から故人を偲び、遺族に寄り添えるお葬式
お葬式には、故人を慕って多くの方々が弔問に訪れます。
その方々にとっても、「参列して良かった」と感じられるお葬式が良いお葬式と言えるでしょう。
故人との思い出を共有できる場:単に儀式に参加するだけでなく、故人との思い出を語り合ったり、写真を見たりする時間や空間がある。
温かい雰囲気で故人を送れる:厳粛さの中にも、どこか温かみがあり、故人の人柄が偲ばれるような雰囲気。
遺族の気持ちに配慮された進行:弔問客への対応に追われすぎることなく、ご遺族が故人と向き合える時間が確保されている。
感謝の気持ちが伝わるおもてなし:心のこもった会葬御礼品や、温かい言葉がけなど。
4. 費用や形式だけでは測れない「価値」
「良いお葬式」は、必ずしも費用が高いお葬式や立派な祭壇を飾ったお葬式、あるいは伝統的な形式に則ったお葬式だけを指すわけではありません。
費用の透明性と納得感:もちろん、費用は重要な要素です。しかし、単に安いか高いかではなく、その費用に見合うだけの価値があり、何にどれだけかかっているのかが明確で、ご遺族が納得できることが大切です。
形式よりも「心」:家族葬であれ、一般葬であれ、直葬であれ、どのような形式であっても、そこに故人を敬い、悼む心が込められていれば、それは「良いお葬式」になり得ると私は思います。
大切なのは、ご遺族が「このお葬式で、故人を心から送ることができた」と、後々まで温かい気持ちで振り返ることができるかどうか、ではないでしょうか。
5. 私たち葬儀社ができること:想いを形にするお手伝い
私たち葬儀社の役割は、単に儀式を執り行うことだけではありません。
ご遺族の想いに耳を傾け、故人様らしさを最大限に引き出し、そしてそこに集う全ての方々が心安らかにお別れができるよう、その「想いを形にする」お手伝いをさせていただくことだと考えています。
丁寧なヒアリング:故人様のお人柄、ご趣味、ご遺族の希望などを時間をかけて丁寧にお伺いします。
柔軟な提案:固定観념にとらわれず、様々な選択肢の中から、そのご家族にとって最適なプランをご提案します。
細やかな配慮:式の進行はもちろん、ご遺族の精神的なサポートや、参列者への心配りまで、きめ細やかな対応を心がけます。
【まとめ】「ありがとう」と「さようなら」を心から言えるお葬式こそが良いお葬式
「良いお葬式とは何か?」という問いに対して、私なりの考えをお話しさせていただきました。
それは、”故人らしさが輝き、ご遺族の想いが満たされ、そこに集う全ての人々が、温かい気持ちで「ありがとう」と「さようなら」を心から言えるお葬式”ではないでしょうか。
そのためには、ご遺族と葬儀社がしっかりとコミュニケーションを取り、信頼関係を築き、共に創り上げていくプロセスが不可欠です。
どのような些細なことでも、ご希望やご不安があれば、どうぞ遠慮なく私たち株式会社大阪セレモニーにご相談ください。
皆様にとって、そして故人様にとって、本当に「良いお葬式だった」と思っていただけるよう、誠心誠意お手伝いさせていただきます。
株式会社大阪セレモニー



