心に寄り添う「お悔やみの言葉」 状況別マナーと文例集

山田泰平

山田泰平

テーマ:お葬式のマナー

皆様、こんにちは。株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。

今回は、葬儀や弔問の際にご遺族にお伝えする「お悔やみの言葉」について、詳しく解説します。


大切な人を亡くされたご遺族は、深い悲しみの中におられ、その気持ちは他人には分かりません。

そんな時、どのような言葉をかければ良いのか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

「何か言わなきゃ、と思うけれど、言葉が出てこない…」

「失礼なことを言ってしまったら、どうしよう…」

そんな不安を解消するために、今日は状況や相手に合わせた適切なお悔やみの言葉、避けるべき表現、そして手紙やメールでの伝え方について、具体的な文例を交えながらお話しします。

お悔やみの言葉の基本

お悔やみの言葉を伝える上で、最も大切なことは、

  • 故人様への弔意を表すこと
  • ご遺族の気持ちに寄り添うこと
  • 簡潔に、心を込めて伝えること

です。

長々とした話や励ましの言葉は、かえってご遺族の負担になることがあります。

短くてもいいので、心からの気持ちが伝わる言葉を選んでください。

状況別のお悔やみの言葉

①通夜・告別式での受付の場合

「この度は、誠にご愁傷様でございます。」

「心よりお悔やみ申し上げます。」

(香典を渡す場合)「心ばかりではございますが、御霊前にお供えください。」


②ご遺族と直接話す場合

「この度は、誠にご愁傷様でございます。心よりお悔やみ申し上げます。」

「突然のことで、お慰めの言葉もございません。」

「〇〇様(故人名)には、生前大変お世話になりました。残念でなりません。」

「お力落としのことと存じますが、どうぞご無理なさらないでください。」


③電話で訃報を受けた場合

「この度は、誠にご愁傷様でございます。心よりお悔やみ申し上げます。」

「突然のことで、信じられません。お力落としのことと存じますが、どうかご無理なさらないでください。」

「何か私にできることがあれば、いつでもお声がけください。」


④後日、弔問に伺った場合

「この度は、誠にご愁傷様でございます。遅ればせながら、お線香をあげさせていただきたく、お伺いいたしました。」

「〇〇様(故人名)のことは、本当に残念でなりません。」

「その後、お変わりございませんか?」

避けるべき表現(忌み言葉など)

葬儀の場では、以下のような表現は避けるのがマナーです。

重ね言葉:「重ね重ね」「たびたび」「くれぐれも」など(不幸が繰り返されることを連想させるため)

生死に関する直接的な表現:「死ぬ」「生きる」「急死」など(「ご逝去」「生前」などに言い換える)

不吉な言葉:「消える」「浮かばれない」「迷う」など

励ましの言葉:「頑張ってください」「元気を出してください」など(かえって負担になる場合があるため)

安易な慰めの言葉: 「時間が解決してくれるよ」など


また、死因を詳しく尋ねるのもマナー違反です。

死因によっては、ご遺族様でさえ受け入れられない場合も多く、直接的に聞くのは心情に配慮しない行為であると言えます。

手紙やメールでお悔やみを伝える場合

遠方で葬儀に参列できない場合や、後日お悔やみの気持ちを伝えたい場合は、手紙やメールで伝えることもできます。
場合は、句読点を使っても構いません)


【手紙の文例】

拝啓

この度は 〇〇様(故人名)ご逝去の報に接し
心よりお悔やみ申し上げます

突然のことで いまだ信じられない気持ちでおります
〇〇様には 生前大変お世話になり 感謝の念に堪えません

ご遺族の皆様におかれましては さぞお力落としのこととお察しいたします
遠方のため お伺いすることも叶わず 誠に残念でなりません
心ばかりではございますが 同封のものをご霊前にお供えいただければ幸いです

くれぐれもご無理なさらないよう ご自愛くださいませ
まずは略儀ながら書中をもちましてお悔やみ申し上げます

敬具

令和〇年〇月〇日
(差出人住所・氏名)


大切なのは、心を込めて伝えること

お悔やみの言葉に、絶対的な正解はありません。

大切なのは、マナーを守りつつ、ご遺族の気持ちに寄り添い、心を込めて伝えることです。

もし言葉に詰まってしまったとしても、黙って頭を下げるだけでも、お悔やみの気持ちは伝わります。

恐れずに、あなたの素直な気持ちを伝えてみてください。

株式会社大阪セレモニー

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山田泰平
専門家

山田泰平(葬儀)

株式会社大阪セレモニー

当社は家族葬を専門に、これまで1000件以上の葬儀をお手伝いさせて頂きました。少人数だからこそ実現できるきめ細やかなサービスと、ご遺族様の想いに寄り添った丁寧な対応を心がけています。

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