葬儀における喪主の挨拶、家族葬では不要というメリットも!
少人数の家族葬が増えてきた最近、訃報連絡を受けた側はどのように解釈したらよいでしょうか。
「近親者」の範囲が漠然としているので、果たして参列してもよいものかどうか迷うことがあります。
家族葬は一般葬とは異なる点があるので、訃報連絡の内容をよく確かめて、遺族の負担にならないようにしましょう。
また、マナーの違いなどもあるので、事前に確認しておくことも必要です。
今回は、家族葬と一般葬を比べながら、家族葬に参列する際に気をつけるべきことなどをご紹介します。
家族葬に参列すべきケース
一般葬とは違い家族葬参列の対象になるのは、故人の配偶者や子、親、兄弟姉妹などの血縁の近い家族や、おじ・おば・いとこ・おい・めいを含めた親族になります。
故人の遺志により、親交のあった友人知人にお声がけする場合もありますが、身内と呼べるほどの近しい間柄に限られます。
家族葬は20人程度の小規模な葬儀なので、会葬者の人数は限られます。
故人の親族の人数がさほどではなく友人知人も少ない場合は、それほど問題にはならないかと思いますが、
親族が多かったり、参列を希望する人が多いと予想される場合、訃報を受けた側は参列すべきかどうか迷ってしまいます。
遺族から直接連絡を受けて葬儀の詳細を伝えられた場合は、間違いなく参列を前提としたお知らせなので迷うことはないでしょう。
書面等で連絡を受けた場合、亡くなったことと家族葬であることのみ伝えられているのであれば、
会葬は遠慮して、弔電を手配したり葬儀後に連絡したりして、遺族に負担にならないような形でおくやみの気持ちを表しましょう。
書面で葬儀の日時や場所が記載されている場合ですが、親族ならもちろん、家族葬といっても故人の遺志で会葬者を決めていることもあるので、特に親族でなくても、葬儀へのお誘いだと理解して参列しても構いません。
訃報を受け取ったときに、その内容が「葬儀の案内」であるか、訃報のみを伝えるものであるかを確認しましょう。
遺族以外の友人などから葬儀の詳細を知った場合でも、家族葬のばあいは遺族からの申し出がないときは、参列せずお知らせいただいた人にお悔やみの言葉を言づけるくらいにしておきましょう。
参列する際の服装、マナー
アットホームな家族葬ですが、葬儀自体は一般葬と変わりありません。
服装は、男性はブラックスーツに白シャツとブラックタイ、靴下や靴も黒で統一します。
女性は黒のワンピースかアンサンブルやスーツで、ストッキング、靴、バッグも黒にします。子供の場合は、制服があれば制服で、なければ落ち着いた色味のシンプルな服装にします。
家族葬には受付がない場合もあるので、お悔やみの言葉は直接遺族に伝えます。
一般の葬儀ではマナー違反と言われてしまうこともありますが、近親者のみの葬儀ということで問題はないでしょう。
葬儀の形式は、故人や故人の家族の意向で無宗教か、宗教にのっとって行われます。
無宗教の場合、特に何も決められていないときは、参列者が思い思いのやり方でお別することになりますが、喪主と葬儀社で決められた形式がある場合はそれに従います。
仏式の場合は、各宗派によってやり方が異なりますので、取り仕切る僧侶の指示で行われます。
焼香などの細かい所作も宗派で決められているので、他の年配の参列者にならって行うか、読経の前に僧侶に尋ねておいてもいいでしょう。
その他の宗教の場合も、各宗教の僧侶にあたる人の指示の下で葬儀が行われます。馴染みのない宗教のときは、遺族に式次第を確認しても構わないでしょう。
香典の用意について
通常、香典の金額は5,000~10,000円程度ですが、これは友人知人として参列した場合で、故人との関係性や参列する人の年齢などで変わってきます。
故人の生前にお世話になった人、関係の深かった人、親族など近親者などはそれ以上包むこともあります。
訃報連絡の書面に「尚、誠に勝手ながらご供花ご香典の儀は固くご辞退申し上げます。」との文言がある場合は、「そうは言っても」などと気を回したりせずに素直に従いましょう。家族葬では、香典を辞退するのが一般的です。
どうしても気持ちが収まらないという場合は、香典返しなどの気づかいは不要の旨を伝えて遺族に直接お渡しすることも可能かとは思いますが、あまり遺族の気持ちに負担をかけないようにしましょう。
儀礼的なことをできるだけ除いて、お金をかけずにひっそりと葬儀を行いたいという家族葬の意味をくんで、こちらの気持ちは気持ちとして胸にとどめておくことも大切です。
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