養老院「三太」
設計事務所は建築主の代理人となり、土地探しから建物の竣工まで、建築主様をサポートするのが仕事です。
SNS等で住宅トラブルの記事を読んでいますと、その殆どが設計事務所が不在の建築工事で起こっています。
建築主VS工務店。建築主VSハウスメーカー。建築主VS営業マン。建築主VS現場監督。等々建築主さんはプロである建築専門家相手に、素手で喧嘩を仕掛けています。その多くは、疑心暗鬼から始まり、ちょっとしたボタンの掛け違いで、建築紛争にまで発展してるのです。
設計事務所は、建築主の代理人です。工事する人を監理する立場にあります。工事業者とのトラブルを未然に防ぎ、専門家の目で工事を監理し、建築主様が希望される家提供する事にあります。
設計事務所は、実際の工事には参加せず、設計した内容通りに建物が建っているのかをチェックするのが仕事です。これを監理業務と云います。
上記のトラブルの殆どが、監理業務がしっかりなされていない事に端を発しています。
設計事務所は馴染みの無い仕事ですが、家造りに於いて設計事務所の仕事が一番重要なのです。良い家を建てようと思えば、設計事務所の存在なしには建てる事が出来ないと云っても過言ではありません。
設計事務所の仕事を、オーケストラに例えますと、作曲者の立場です。指揮者が工務店さん。演奏者が各種の職方さんになります。どれだけ腕の良い指揮者、演奏者がいても、楽譜が無ければ音楽は始まりません。設計事務所が設計図書と云う楽譜を作り、工務店を云う指揮者に作曲意図を伝えないと良い作品は出来上がりません。