富裕層の6つの特徴
令和4年における厚生年金の平均受給額はおよそ14万円です。
月々の生活が年金14万円だけで豊かに暮らせるかといえば厳しいのではないでしょうか。
できれば年金の受取額をもっと増やしたいと考えている方は多いはずです。
今回は年金受取額を増やす方法を5つ紹介します。
①厚生年金へ加入を継続する
定年退職は60歳から65歳へ徐々に延びています。今では希望すると65歳まで働き続けられるようになっています。
年金の受給額を増やす方法として1年でも長く働いて「厚生年金の加入期間を延ばす」という選択肢があります。
厚生年金は70歳まで加入期間があるので、健康で70歳まで働ける職場の環境が整っていれば、選択のひとつとして検討してみてください。
厚生年金の受給額は納めた保険料に比例して計算されるので、できるだけ長く加入しましょう。
②年金の繰り下げ受給を検討する
国民年金や厚生年金の公的年金は原則として65歳から受給開始となっていますが、年金の受給開始年齢は自分で選択することができます。
65歳よりも早くもらうことを「繰り上げ受給」、65歳よりも遅くもらうことを「繰り下げ受給」といいます。
「繰り下げ受給」を選択した場合、受給する年金額は「繰り下げた月数×0.7%」となり、1年間遅らせると8.4%(0.7%×12か月)、5年間遅らせれば42%(0.7%×60か月)の増額となります。
つまり70歳まで年金の受給を繰り下げることができれば年金受取額を42%増やせるので、本来もらえる年金額より1.4倍ほど多くもらうことができるのです。さらに75歳まで年金の受給を繰り下げることができるのであれば年金額が84%増加します。
また繰り下げ受給は老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げすることができます。
この年金の繰り下げ受給を行っている人は受給者全体の1.3%ほどとなっています。年金の繰り下げ受給は手元の預貯金に余裕があり、しばらく年金受給が必要ないのであれば選択肢の一つとして検討の価値があります。是非、状況に応じて活用してみてください。
年金の繰り下げ受給の手続きは年金事務所または街角の年金相談センターにて受け付けています。
③ NISAを利用して自分年金を確保する
2014年からスタートした一般NISA(少額投資非課税制度)は少額(年間120万円)から株式や投資信託で資産運用して利益を得ても非課税となる仕組みです。本来であれば利益に対して20%の税率がかかります。この制度を利用すれば非課税で資産運用が可能です。
自分年金としては、リスクの高い株式よりも投資信託の方が適しています。投資信託には「分配金」という仕組みがあります。投資信託の中には毎月一定の金額が分配金として口座へ振り込まれるものがあります。
例えば100万円の投資信託を保有していると月々3000円ほどが分配金として口座へ振り込まれます。
現金を銀行などに預けておいても現在は金利が低く、インフレ時には現金の価値が目減りしていきますので検討してみてはいかがでしょうか。
④値動きが気になるなら債券を活用する
③で紹介したNISAですが、これまで投資の経験がなく日々の価格変動が気になる方も多いと思います。そんな時は債券がおすすめです。
債券は満期まで持ち続ければ元本が保証されているリスクの低い投資です。ただ、リスクが低いため個人向け国債の金利は0.05%とリターンも低くなります。年金の受取額を増やす目的で適度なリターンを求めるとなると「社債」であれば程よいリターンが得られます。
大手の上場企業の債券であれば1~2%程度、未上場の社債であれば3~5%ほどの金利社債があります。
仮に1000万円を社債として保有すれば年間10~50万円程度の利息が得られますので毎年の年金としてまとまった金額が受け取れます。
ただ、社債は発行主体である会社が倒産してしまうと価値がなくなってしまいますので、会社の選定は慎重に行う必要があります。
⑤手間のかからない不動産小口化商品という手段もある
最近は老後の年金準備の手段として不動産投資が流行っています。これまではお金持ちの投資というイメージがありましたが金融緩和と年金問題がメディアに取り上げられるようになり若者の間でも不動産投資をする人が増えています。ただ、不動産を購入するとなるとまとまった金額が必要であり、区分マンション1室だと空室の際には家賃収入がゼロになってしまいます。その点を解消したのが不動産小口化商品です。
不動産小口化商品は都市部の一等地にある1棟マンションやオフィスビルなどを複数人で所有する仕組みであるため、すべての入居者やテナントが一斉に退去しない限りは安定した家賃収入が得られます。利回りは2~4%程度です。
また、1口100万円ほどから購入が可能なので比較的に取り組みやすくなっています。さらに面倒な管理は専門家に任せられるので手がかからず、普段の生活に影響がおよぶこともありません。
退職金や余剰資金を預貯金に置いていてもほとんど増えません。投資信託、債券、不動産など特徴の違うものに分散して保有することで安定した自分年金を継続して得ることができます。
65歳までであれば、やむを得ない事情により国民年金保険料を納められなかった期間や付加年金などの保険料を納めることにより年金額を増やすことができます。
またiDeCoも65歳までは積み立てが可能ですので、早め早めの準備が大切です。