住む人の想いを形にするエクステリアと庭創りで家の表情をより豊かに（2/3）

丁寧に打ち合わせを行い、施主の抱くイメージをスケッチに反映して提案

　「日当たりがあまり良くない土の庭を、明るくメンテナンスの楽なタイルテラスにしたい」といった依頼には、土の上にコンクリートを敷き、その上に白いタイルを施しました。土を取り除いてからタイルを貼るより低コストで済む上、地面をかさ上げしたことで、室内から庭へ下りるのもスムーズに。傷みが目立っていた木製ベンチは撤去し、代わりに耐久性に優れたハードウッドのベンチを、もとからあったキンモクセイと花壇の間に設置。秋には香りを楽しみつつくつろげる空間としました。

「『生け垣にしていたカイヅカイブキの管理が大変なので撤去したい』とのご要望では、代わりの目隠し機能として、表情のあるレンガと、木調フェンスを組み合わせました。レンガには一部スリットを入れて重くなりすぎないようにし、フェンスにはアルミを木調にコーティングしたものを採用しました」と中平さん。雰囲気を損なわないばかりか、本物の木なら年に一度は必要な塗り直しの手間も掛からず、メンテナンスが簡単に。さらに、フェンスの一部は格子の太さを変えて見通しがきくようにして防犯性をアップ。植栽に隠れていた石積みも見せ、すっきりと気持ちよく見えるエクステリアへと生まれ変わらせました。

　施主の抱くイメージを形にするため、ラフスケッチを描きながら打ち合わせをする中平さん。2時間程度、しっかりと思いを聴き取った上で、CAD（コンピューター利用設計）を使わず、細かな部分まで丁寧に手描きしたデザインを見せることで、施主の満足を得る提案を行っています。

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