データと実例が示す沖縄持ち家活用の未来【5/5】

【利回りだけでは見えないものがある】
ここ数年、沖縄県内の収益物件に関するご相談はかなり増えています。特に多いのが県外投資家の方からのご相談で、「沖縄で不動産を持ちたい」「将来的には二拠点生活も考えたい」といった話をいただく機会が増えました。ただ、その一方で、「購入後に思っていた運用ができなかった」という話も少なくありません。実際に内容を聞いていくと、問題になっているのは利回りそのものではなく、“出口の少なさ”です。
例えば、購入時には収益物件として成立していても、実際には民泊運営が難しかったり、用途変更に制限があったり、自己利用しづらかったりするケースがあります。数字だけを見ると悪くない物件でも、「次にどう使えるか」が限定されていると、途中から運営が苦しくなっていきます。沖縄不動産は、本土の投資物件とは少し構造が違います。本土であれば、駅距離や利回り、築年数など比較的分かりやすい指標で判断されやすいですが、沖縄は“どう運営できるか”によって価値が変わる市場です。つまり、「今いくら入っているか」だけで判断すると、本来の価値を見落としやすいということです。
特に最近は、その差が以前より大きくなっているように感じています。観光需要が戻ってきたことで、単なる長期賃貸ではなく、「民泊」「二拠点生活」「自己利用」「将来的な売却」まで含めて考える方が増えているからです。
【この物件を“今の収益”だけで見ていない理由】
今回、当社が売主様からお預かりした物件も、まさにその特徴を持った物件でした。現在は米軍賃貸として運用されており、月額185,000円、年間2,220,000円、表面利回り5.05%で稼働しています。数字だけを見ると、沖縄の収益物件としては突出した高利回りではありません。実際、表面利回りだけを比較すれば、もっと高く見える物件はあります。
ただ、私自身はこの物件を「今の賃料」で見ているわけではありません。むしろ価値を感じているのは、その先にある運用自由度です。建物はRC平屋で、約29帖のLDKがあります。さらに3つのベッドルームに加え、水回りも複数あり、ガレージも付いています。実際に間取りを見ると分かりますが、単純に広いだけではなく、“複数人で滞在しやすい構成”になっています。ここは、民泊運営を考える上でかなり重要です。
民泊は、豪華設備を入れれば高評価になるわけではありません。もちろん、見た目の印象も大切ですが、実際にレビューに影響するのは、「滞在中にストレスが少なかったか」です。例えば、洗面が足りない、トイレが少ない、寝室動線が悪い、駐車しづらい、リビングが狭い。こういった小さなストレスの積み重ねが、そのままレビューに出ます。逆に、導線が整理されている物件は、多少宿泊単価が高くても満足度が安定します。この物件は、民泊運営目線で見ると、そのバランスがかなり良いです。
また、沖縄では車移動が前提になりますので、ガレージ付きという点も実際かなり価値があります。本土だと見落とされやすい部分ですが、沖縄は日差しも強く、台風もありますので、「車を停めやすい」「雨に濡れにくい」というのは、実際の滞在満足度にも関係してきます。さらに、金武インターチェンジから近く、沖縄本島を南北に移動しやすい立地でもあります。観光客向け民泊では、この“高速導線”はかなり重要です。沖縄旅行はレンタカー移動が中心になるため、観光地まで何分という話より、「移動ストレスが少ないか」の方が、実際には滞在全体の印象に影響します。
もちろん、周辺環境としては米軍基地エリア特有の雰囲気がありますので、静かな高級住宅街という立地ではありません。ただ、米軍賃貸や観光客向け民泊として考えた場合、この点は大きなマイナスにはならないと私は見ています。重要なのは、「どういうターゲットに、どう運営するか」です。
【民泊目線で見ると“強さ”が変わる】
例えば、私自身がこの物件を購入するなら、長期的には高単価ヴィラ型の民泊運営を検討します。最大12名程度での運営を想定し、ファミリーやグループ滞在向けに設計していくと思います。現在の米軍賃貸でも成立していますが、私の視点では、この物件はむしろ“宿泊向き”です。
特に強いと感じるのは、「広さの使い方」です。民泊では、単純な延床面積より、“どう区切られているか”の方が重要になります。例えば、広いLDKがあっても、寝室動線が悪かったり、水回りが不足していると、実際の滞在満足度は上がりません。その点、この物件はリビングと寝室の距離感が良く、複数グループでも使いやすい構成になっています。これは、実際に運営しているとかなり差が出る部分です。
また、この物件については、旅館業取得に必要な確認も進めています。保健所、建築指導課、消防署など、それぞれ必要な確認を行ったうえで、365日営業可能な運営も視野に入れています。沖縄では、「民泊できそう」という感覚だけで購入してしまうケースもありますが、実際には用途地域や建築基準法、消防基準など、確認すべきポイントはかなり多いです。逆に言えば、そこが整理されている物件は、将来的な価値が変わります。
つまり、“今運営できている”ことより、“将来も動かしやすい”ことの方が重要です。
だからこそ私は、沖縄不動産は「今の利回り」だけで見てはいけないと思っています。重要なのは、“次に何ができるか”です。長期賃貸しかできない物件なのか、それとも民泊、自己利用、二拠点生活、将来的な売却まで含めて複数の出口を持てる物件なのか。この差は、長い目で見るとかなり大きくなります。
実際、今回の物件についても、現在の賃料収入だけで見れば一般的な収益物件かもしれません。ただ、運用自由度まで含めて考えると、見え方はかなり変わります。例えば、初年度の民泊運営を想定した場合、1泊35,000円、稼働率60%で試算すると、年間売上は約7,665,000円になります。ここからOTA手数料15%、運用代行手数料20%、さらに平均滞在日数2.5日想定で発生する清掃費を差し引いていくと、概算ではありますが、年間300万円前後の手残りが見えてきます。
もちろん、ここから光熱費や消耗品、修繕費なども発生しますので、単純に「民泊の方が楽に儲かる」という話ではありません。ただ、現在の年間賃料収入2,220,000円と比較すると、“運営によって収益構造そのものが変わる可能性がある”という点は、沖縄不動産の大きな特徴だと思っています。
さらに、2年目以降にレビューが積み上がり、運営が安定してくると、収益構造はまた変わってきます。例えば、平均単価40,000円、稼働率63%程度まで伸びた場合、年間売上は約9,200,000円前後が見えてきます。同じくOTA手数料、運用代行費、清掃費などを差し引いたとしても、初年度よりさらに大きく手残りが変わる可能性があります。
ここで重要なのは、「沖縄だから儲かる」という話ではないという点です。同じ沖縄でも、物件によって結果はかなり変わりますし、もっと言えば、同じ物件でも“どう運営するか”で収益は変わります。つまり、沖縄不動産は単なる「保有型」の投資というより、“運営型”の要素がかなり強い市場です。どのターゲットに、どう見せ、どう運営するか。その設計によって、同じ不動産でも価値が変わっていきます。
だからこそ私は、沖縄不動産は単なる利回り商品ではなく、「どう運営できるか」を含めて見るべきだと思っています。
【まとめ】
今回の物件のように、現在の収益だけでなく、「次の運用」が見える物件は、沖縄投資の中でも一つの強みになります。数字だけを見ると物件は比較できますが、実際に収益を安定させるのは、立地や建物そのものより、「どう運営できるか」です。
特に沖縄は、単純な保有型不動産というより、“運営型”の側面が強い市場です。同じ物件でも、誰にどう使ってもらうのか、その設計次第で収益も評価も変わっていきます。逆に言えば、今の賃料や表面利回りだけで判断してしまうと、本来持っている可能性を見落としてしまうケースも少なくありません。
だからこそ私は、沖縄不動産は「今いくら入っているか」だけではなく、「次にどう動かせるか」まで含めて見ることが重要だと思っています。この視点を持つだけで、物件の見え方はかなり変わります。
今回ご紹介した物件についてご興味のある方、また沖縄での民泊運営や収益化についてご相談がある方は、お気軽にご連絡ください。
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https://www.e-uchina.net/bukken/sonota/o-7876-9260424-0390/detail.html
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