レビュー改善が稼働率を変える―収益アップの仕組み【2/5】

最近、北部エリアで民泊運営していた投資家の方から、「思ったより利益が残らない」「想定していた売上が出ない」という話を聞く機会が増えています。実際、早い段階で撤退や損切りを進めるケースも出始めており、特にジャングリア沖縄の開業によって期待値が高まっていた北部エリアでは、再募集物件の在庫も少しずつ増え始めています。ジャングリア開業前までは、募集を出した途端に複数申込みが入るような空気感もありましたが、最近は少し状況が変わってきました。
数年前までは、「ジャングリアができれば北部を含め、沖縄全体がかなり伸びる」という期待感が市場全体にあり、投資家の動きもかなり早かった印象があります。実際、北部エリアでも、大部屋と言われる100平米の戸建てやプール付きヴィラなどを中心に、宿泊施設全体の供給はかなり増えましたし、県外投資家の方からも、「今のうちに北部を押さえておきたい」というご相談をいただく機会は非常に多かったです。
ただ、実際に市場が動き始めると、少し違う景色も見え始めています。最近は、「沖縄民泊が終わった」というより、“どの施設でも利益が出る時代ではなくなってきた”という表現の方が近いように感じています。特に最近は、「ジャングリアに近い」「オーシャンビュー」「新築」といった、以前であれば強みとして成立していた要素だけでは差別化しづらくなっていて、旅行者側も単純に“泊まる場所”を探しているというより、「どう過ごせるか」という滞在体験と、その価格に見合う価値をかなり細かく見始めています。
【ジャングリア沖縄は失敗するのか】
最近は、「ジャングリア沖縄は苦戦しているのではないか」という話題も増えています。営業時間の短さや交通アクセス、来場者数に関する報道もあり、投資家やオーナー様の中には不安を感じている方も少なくありません。
ただ、個人的には、ジャングリア沖縄そのものは最終的に成功する可能性が高いと考えています。もちろん、ディズニーランドやUSJのような巨大テーマパークになるとは現時点では思っていませんし、那覇市内から約90分という距離感を考えると、世界中の富裕層を大量に集め続けるモデルとも少し違うと思います。
一方で、行政、金融機関、周辺企業を含め、すでにかなり大きなお金と人が投入されていて、道路整備や周辺インフラの変更にも着手しており、単なる民間施設というより、北部全体を巻き込んだ大型プロジェクトに近い状態です。そう考えると、このまま静かに終わるとは考えにくく、時間をかけながら試行錯誤を繰り返し、沖縄観光の象徴的な存在になっていく可能性は十分あると思っています。
ここで重要なのは、「ジャングリアが成功すること」と、「北部の宿泊施設すべてが成功すること」は別問題だという点です。
【今、沖縄市場で起きていること】
最近の北部市場を含め、沖縄全体で感じるのは、かなり強い“二極化”です。
実際、同じ北部エリアでも、予約単価を維持できている施設と、値下げを続けている施設の差がかなり広がっています。以前であれば、「北部」「オーシャンビュー」「新築」といった要素だけでも一定の集客力がありましたが、最近は、それだけではほとんど機能しなくなってきています。
例えば現在でも比較的強いのは、オーシャンビューに加え、サウナやプール、BBQスペースなど、“滞在そのもの”に価値を持たせているヴィラタイプの施設です。また、琉球古民家のように、世界観や地域性をしっかり体験として設計できている施設も比較的強い印象があります。
特に今帰仁村は、個人的にはかなり魅力的なエリアだと感じています。自然の残り方や空気感、人との距離感など、単純な観光地とは少し違う魅力があります。里山の景色や、ゆったりした時間の流れに価値を感じるゲスト層も一定数存在していて、「どこへ行くか」より、「のんびり、ゆったりと、自分たちらしく過ごすこと」を重視する旅行者とは相性が良いと感じています。
現時点で最も苦戦しているのは、「ジャングリアができるから」という期待だけで運営している方です。特に、高値で取得したにも関わらず、運営を完全に代行会社へ任せきりにしているケースは、かなり厳しい状況に陥っていて、長期間の赤字に苦しんでいます。
【価格競争が始まる施設の特徴】
最近のご相談でかなり多いのが、「稼働率は悪くないのに利益が残らない」というケースです。ここで問題になるのが、価格競争です。
例えば、施設コンセプトが曖昧だったり、「誰向けの宿なのか」が見えない施設は、最終的に価格を下げる方向へ入りやすくなります。価格を下げると、当然ながら利益率も下がりますし、客層も変わります。結果として、レビューが不安定になったり、運営負荷が増えたりして、「思っていた運営」とズレ始めます。
最近は、「ジャングリアに近いですよね」だけでは、まったく選ばれません。旅行者は、移動導線・周辺環境・食事環境・写真映え・プライベート感などをかなり細かく見ています。今の沖縄宿泊市場は、単なる立地や建物条件だけではなく、“滞在価値競争”になっています。そのため、「北部だから強い」という時代ではなく、“どんな体験として成立しているか”で結果が変わる市場になってきているように感じます。
【今後の沖縄市場はどうなるのか】
今後の沖縄市場は、さらに格差が広がる可能性が高いと思っています。
特にジャングリア沖縄開業後は、観光導線の変化によって、「選ばれるエリア」と「そうでないエリア」の差がより明確になっていくと思います。さらに、宿泊施設供給自体は今後も増えていく可能性が高いため、「とりあえず持っていれば伸びる」という状態ではなくなっていきます。
一方で、沖縄市場自体が終わるとはまったく思っていません。むしろ今後は、“コンセプト設計された施設や、ゲストの満足度の高い施設”がさらに強くなる市場へ変わっていく可能性が高いです。
つまり今後重要になるのは、何を持つかだけではなく、“どう運営し、どう活かすか”です。「住宅宿泊事業として運営を続けるのか」「旅館業として許可を取り直し、稼働日数や運営方法を変えるのか」「居住用賃貸へ切り替えるのか」「売却するのか」。そこを整理しているオーナー様は強いと思います。
逆に、「ジャングリアがあるから安心」という感覚だけで持ち続けると、少し危険な時代に入ってきているように感じています。
【まとめ】
ジャングリア沖縄によって、沖縄市場は今後も大きな伸びしろがありますが、それは「沖縄全体が均等に伸びる」という話ではありません。
実際には、“選ばれる施設”へ需要が集中し始めています。
現在でも利益を維持できている施設はありますし、今後さらに強くなる可能性がある施設もありますが、一方で、「思ったほど利益が残らない」という相談も増えています。
その差は、単純な立地だけではありません。
価格、運営設計、滞在価値、世界観、ターゲット設計など、こうした部分で結果がかなり変わる市場になってきています。
だからこそ今必要なのは、楽観でも悲観でもなく、“整理”だと思っています。自分の不動産を、今後どう活かしていくのか。本当に今の持ち方で良いのか。そこを一度、感覚ではなく構造で見直す時期に入っているように感じています。
―ご質問・ご相談を募集しています―
最近は、「このまま持ち続けて良いのか」「今売却するべきなのか」「民泊を続けるべきなのか」「旅館業へ切り替えるべきなのか」といったご相談も増えています。
沖縄不動産は、単純な利回りや価格上昇だけでは判断しにくい市場です。特に沖縄市場は、ジャングリア沖縄開業によって、今後さらに立地格差や施設格差が広がる可能性があります。その中で重要なのは、「北部だから伸びる」という情報だけを見るのではなく、“自分の不動産をどう活かすか”まで整理することです。
私は現在、沖縄本島を中心に、売却相談、資産活用相談、民泊活用相談、相続不動産相談などを行っています。「この物件は持ち続けるべきなのか」「今後どの活用方法が合っているのか」など、方向性整理が必要な方は、下記よりご連絡ください。
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