Mybestpro Members

小野進吾プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

相続で困らない方策 (個人編 VOL1)

小野進吾

小野進吾

生命保険の仕事を始めて17年経過致しました。

今回から、実際に体験したケースを紹介いたします。

今回のケースは2次相続です。

父親はすでに他界し、父親の相続時(1次相続時)に土地建物は母親名義に変更致しました。
子2人(兄は母親と同居、妹は東京に嫁いでいます)
母親名義の土地・建物2500万円と現金400万円の状態で、母親が亡くなりました。

 ご存知の通り、相続税は1円も掛かりません。

(現在:5000万円+1000万円*2人=7000万円まで非課税)
(平成23年度の税制改革後でも非課税です。3000万円+600万円*2人=4200万円)

同居の兄(現実は兄の嫁)は、母親が亡くなるまでずっと介護を続けておりました。
母親の年金+父親の遺族年金で何とか介護費用は賄えたものの
亡くなる1年前は母親が自宅で最期を迎えたいとのことで、バリアフリー等
自宅のリフォーム費用は一部兄が捻出しておりました。

当然、母親名義の自宅は自分が相続したい。
妹は、東京でマンション暮らしをしており、自宅には全く興味がありません。

49日の法要も無事終わり、預金を含めて自宅の名義変更の話が持ち上がりました。

兄の主張は「母親の介護を最後までしたので自宅は俺が貰い、葬式・法事代金等
を差し引いて残った現金300万を半分ずつで折半。
金額ベースで不動産2500万円+預金150万円=2650万円」

妹の主張は「確かに自分は子供の教育等で度々帰れず、母親の面倒を兄(義姉)に
見てもらっているけれど、財産の半分は私のものでしょう。
150万円じゃ納得いかない。不動産が2500万円の価値があるのだから
1250万円+150万円=1400万円頂戴 それに私東京にいるから不動産貰っても
困るし・・・・・」

最後の不動産貰っても困るしの妹の言葉に、兄はプッツンとキレてしまい、
それから兄妹の中はギクシャクしてしまいました。

追い打ちをかけるように、遺留分減殺請求が妹から兄に行われました
今回のケースでは、
「(2500万円+300万円)*1/2*1/2=700万円 」

兄は妹に700万円支払わなくてはならず、残った現金300万円では足らず
結局400万円を自分の預金から取り崩して支払いました。


* もしも母親が元気な時に遺留分(700万円)だけでも生命保険に加入し
 受取人を兄にしておけば、妹に現金を支払うことができて争続しなくて済みました
 きっと妹さんも納得できたでしょう

* 相続は、分割(誰が何を受継ぐか)が円満にいかないと争続になります。

* 遺留分とは、相続財産(遺産)のうち、一定の相続人に法律上、かならず残しておかなければならないとされている一定の割合額をいい、被相続人は贈与や遺贈によってこれを奪うことができない(民法1028条~1044条)





リンクをコピーしました

Mybestpro Members

小野進吾
専門家

小野進吾(ファイナンシャルプランナー)

株式会社ソニックジャパン岡山支店

相続診断士資格を持ち、相続関係のファイナンシャルプランに精通

小野進吾プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

相続診断士としてサポートする相続のプロ

小野進吾プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼