知ったかぶりをしないのもプロ
知識の深さと範囲
一口に『プロ』と言ってもその知識の範囲は意外と狭い。
前回の記事をさらに深堀してみる。
本当の『プロ』を知ってもらいたい。
プロってちゃんと定義したいという俺の熱い思い。
面倒なヤツだなぁ…と思われてもしょうがない(笑)
早くビーフについてプロらしい解説をしろよ!と言われてもそれはノンノン。
結構、重要なことだから心して聞いてくだされ。
それじゃ、今回も最後まで付き合ってくれよなっ!
例えば、野球で守備の名手(プロ)がいると仮定する。
その人からレクチャーを受けてみると…
ダブルプレーを成功させるには、○○をするんだぞ!
あとな、外野からの中継を受けて、連携プレーの高い精度を保つなら○○しろよ。
最後に、盗塁や牽制に対してのベースカバーも○○して○○しなきゃな。
野球を知ってる人なら大概検討は付くとは思うけど、内野しかもショート or セカンドの守備を教えてるところ。
むしろ野球を全く知らない人なら、それっぽく良い解説に聞こえる事でしょう。
そして、全く知らないからこそ「この人、野球のことすごく知ってる!」と勘違いしてもおかしくない。
どういうことかと言えば、内野の守備に特化したプロ。
外野の守備も出来るかと言えば、決してそうとは限らない。
強いて言うなら、全く違うと言って良い。多少、被る部分はあるけれど、それはほんの僅かなもの。
例えて言えば、バスケットボールとハンドボールくらい違う。
似てるようで全くの別物なんですのよ。
知識をカテゴライズしてみると…
端的に言えば、カテゴリーを浅い範囲で見ているか、深い範囲で見ているかってこと。
例えば…
① 野球のプロ
↓
② (投手、野手、捕手)
↓
③ (内野手、外野手)
↓
④ (一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手)
野球で守備の名手(プロ)と言ってもここまでカテゴライズされる。
①の「野球のプロ」と言ってもそもそもバッターなのか、ピッチャーなのか。
その部分からレクチャーを受ける相手を選ばなきゃいけない。
例えば、バッターに「ジャンジャン三振をとれる変化球を教えてくれよー」と言っても無理な話。
逆もしかり。
こう言った意味で、一口に『プロ』と言っても範囲はものすごく狭い。
我ら食肉業界においても同じことが言える。
「肉屋」と言っても、広義には牛肉、豚肉、鶏肉の知識を有している。
※知識の深さは、個人によってバラバラであるのが常。
ところが、それぞれの品種において知識を極めようとすればキリがない。
しかも、部位によっては調理の仕方や食べ方が違う。それらに対して、厚くスライスするのか薄切りにするのか。
そして、その部位を美味しそうに魅せる盛り方だってある。いわゆる『映え』
SNSを使って集客する方法が盛んな現代においては、最重要だと言っても過言ではない。
さらに、部位をミックスすることによって原価を調整し、安価にて販売(もしくは粗利益率アップ)する方法もあったりする。
どの深度(カテゴリー)のプロなのか。
さらに言えば、その深度に対する横の広がり(知識の範囲)も関係してくる。先に申し上げた『映え』や原価調整などの工夫など。
かなり重要なことなのです。
まだまだ、プロの定義を語るには物足りない。
最後までお付き合いくださいまし。
◆
本記事の中ほどで「そもそもバッターなのか、ピッチャーなのか…」と言う部分。
これを覆すのが、大谷選手。
要するに「三振を取るには?」「ホームランを打つには?」「盗塁を成功させるには?」と広範囲な質問しても全て的確なレクチャーが受けられる。
さすがに、ここまでのプロはいないと言っていい。
派手な広告や、過剰に持ち上げられているプロにはご用心下さい。