親の家を相続したら。放置するリスクと早期対応が必要な理由
「田舎の家だから、どうせ売れない」、「古い家だし誰も興味を持たないだろう」
相続した実家を前に、こうした思い込みを持っている方は多くいらっしゃいます。しかし、私が岡山県真庭市を拠点に相続不動産の支援を続けてきた実感として言えるのは、「市場に出してみないと分からないことが多い」ということです。
特に近年は、地方の不動産市場を取り巻く状況が大きく変化しています。移住者の増加、中古住宅への関心の高まり、そしてライフスタイルの多様化。これらが地方の相続不動産に対する新たな需要を生み出しています。諦める前に、その可能性をしっかり見極めることが大切です。
「地方の家は売れない」は思い込み?
一昔前であれば、人口が減少する地方の不動産は「売るのが難しい」という認識が一般的でした。しかし今、その常識は変わりつつあります。
テレワークの普及によって「どこに住んでもいい」という人が増え、都市部から地方への移住を検討する人が着実に増加しています。広い土地、静かな環境、自然の中での暮らし——これらは都市部では手に入りにくいものであり、地方の不動産ならではの価値として改めて注目されています。
中古住宅への関心も高まっています。新築に比べて価格を抑えられること、リノベーションで自分好みにできること、すでに庭や倉庫がある点など、中古住宅を積極的に選ぶ層が着実に広がっています。岡山県は温暖な気候と豊かな自然に恵まれており、他の地域からの移住先としても注目を集めています。
多様化する購入ニーズ——「使い方」を変えれば需要が生まれる
相続不動産の売却を難しくする思い込みの一つが、「買う人は住む人だ」という固定観念です。しかし実際には、買い手の目的は非常に多様です。
家庭菜園のための広い土地が欲しい方、ペットを自由に遊ばせられるスペースを求めている方、バイクや工具などを置く作業場を探している方、週末に使える別荘代わりの拠点を探している方——都市部のマンション暮らしでは叶えられないライフスタイルの実現のために、地方の不動産を求める人たちがいます。
また、古民家をカフェや宿泊施設にリノベーションするプロジェクトも増えており、「住む」以外の用途での購入も現実的な選択肢です。物件の立地や建物の状態だけでなく、「この物件でどんな使い方ができるか」という視点で訴求することで、思いがけない買い手が現れることがあります。私は物件の個性を見極め、それを必要としている人につなげることを大切にしています。
査定額の正確さが売却の成否を左右する
相続不動産の売却で最初につまずくポイントの一つが「査定」です。インターネット上の査定ツールは手軽に利用できる反面、実際の市場実態を反映していない価格が提示されることがあります。
査定額が市場より高すぎると買い手が現れず、長期間売れ残る結果になります。逆に低すぎると、本来手に入れられた資産を失うことになります。適切な査定額を設定するためには、地域の地価・取引事例・需要の傾向などを熟知した専門家の判断が必要です。
私は宅地建物取引士として、建て直しができるかの再建築の可否、住宅設備や構造体の状態、リフォーム歴、ハザードマップによる災害時の被害予測など、多岐にわたる項目を確認した上で査定を行います。境界線が曖昧な物件では、明治時代から続く権利関係や口約束による土地使用の取り決め、古い地域に残る慣習まで調べて整理します。こうした丁寧な調査が、依頼者の方に納得感のある査定結果をお届けするための基本です。
リフォームとターゲット訴求で早期売却を実現する
「今の状態では売りにくい」という物件でも、適切なリフォームを加えることで売却価格と買い手の幅が広がります。しかしやみくもにリフォームをすればいいわけではありません。費用対効果を考え、どの箇所に手を入れれば買い手がつきやすいかを見極めることが重要です。
買い手の目を引くのは、清潔感と安心感です。外壁の塗り直し、水回りの更新、臭いの除去——大規模な工事ではなくても、これらの対処で印象は大きく変わります。内覧時の第一印象が購入決断に大きく影響するため、見た目の整備は早期売却の重要な要素です。
また、売り方も重要です。どの層の買い手に向けて売るかによって、訴求内容とアプローチ方法が変わります。自社サイトを通じた情報発信やチラシのポスティングを組み合わせ、住宅購入を検討するターゲット層に的確にアプローチすることで、早期売却をかなえてきました。
地域密着の業者に依頼するメリット——大手にはない「現場力」
相続不動産の売却は、大手不動産会社に依頼すれば安心というわけではありません。大手には全国ネットワークや知名度という強みがある一方、地域特有の事情や慣習、細かな市場動向については地域密着の業者の方が詳しいことが多くあります。
私が生まれ育った真庭市と岡山県全域の市場を長年見てきた経験から言えることは、「地域の人に地域を知っている人が売る」という原則が、相続不動産においては特に重要だということです。古い集落の慣習、地域のコミュニティのつながり、昔から続く土地使用の取り決め——こうした「数字に現れない情報」が、売却の成否に大きく影響します。
相続不動産の売却でお悩みの方は、まず現地の専門家に相談してみてください。岡山県真庭市を拠点に岡山県全域で活動するアサノ不動産では、無料査定から売却・解体まで一貫してサポートします。「古いから売れない」「遠くて管理できない」という方もお気軽にご相談ください。


