塾講師が教える、勉強でつまずいた時の対処法
「わからないところは、先生に何でも聞きなさいよ。」
塾にわが子を行かせるお母さんが、必ず子どもに言っているセリフですね。
塾に子どもを行かせている親として、当然言うべきセリフです。安くない授業料を払っているし、時間も使っているわけですから。わからない所がわかるようになってもらわないと、何のために塾にやっているのかわかりません。
でも、本当のことを言うと、質問しても成績が上がらないような質問をする人が多いんです。そういう人は、塾でも学校でも同じ形の、成績が上がらない質問をします。彼らは、積極的に質問しているように見えても、成績は上がりませんね。
成績が上がらない質問とは、「先生、これがわかりません。」と言って、問題を丸投げするような質問です。
君はどこまで考えて、どこでわからなくなったの? どの部分でひっかかった?
解説を見て、自分でも考えた?
解説を見たなら、どこがわかって、どこがわからないの?
えっ、解説全体が何を言っているのか、わからない?
それとも、問題の意味がわからない?
僕は、質問を受けたらこのような問いかけを生徒にします。なぜでしょう?
それは、生徒自身でどこまで研究したか、あるいはしていないかを生徒自身に問いたいからです。自分の脳みそを使って、自分の脳みそが解明できるところまで研究して、どこまでわかって、どの部分がわからないという分析ができた後に質問に来ると、先生の解説がお腹にずどんと落ちていくのです。
ここで言う研究とは、解説がある問題は、解説を熟読して、解説に書いている内容をわかる部分とわからない部分に分けることです。この研究をしてから質問する人は成績が上がります。
研究することを面倒く下がって、何もせず「先生わかりませ~ん。」と質問して先生から解説してもらっても、その時だけの理解で終わります。テストで同じ問題が出ても、できません。先生の解説が自分の血肉に刻み込まれないからです。
だから杉山塾では、研究せず質問に来た生徒には、研究することを宿題にします。まず自分で研究して、次の授業の時に再度持ってくるように指導しています。