家族みんなが笑顔になれる、幸せな住まいづくりをサポート（2/3）

一人一人の思いをくみ取った住まいに整えるため、丁寧にヒアリング

　一級建築士事務所を経営していた父の影響もあり、住宅業界で事業を始めた上野さん。福祉系の大学を卒業し、かつては介護施設の職員として働いていた経歴を持ちます。

　現場は常に人手不足で、少ないスタッフ数で多くの利用者を受け持つため、ケアが行き届かないといった現状にもどかしさを感じていたそう。

　「今後さらに高齢化が進み、サポートを必要とする人が増えるとともに、住み慣れたわが家で過ごしたいというニーズが高まることも予想されます。『少しでも長く家族と一緒にいたい』との願いを、お住まいを整えることでかなえたい。そんな気持ちが強くなりました」

　これまで担当した中で特に印象に残っているのは、子どもが独立した夫婦の一軒家。暑さ、寒さを和らげるため窓をペアガラスにしたり、駐車場までスムーズに移動できるよう、なだらかなスロープを設けたりする中、87歳の夫人からキッチンを一新したいとリクエストがありました。
　「出費を抑えられるように比較的安価なタイプをご案内するほか、既存の設備をメンテナンスする方法をお伝えしたところ、奥さまは『人生最後のキッチンはいいもので締めくくりたい。家がきれいになると元気になってきた』とおっしゃって、最終的に高品質のモデルを導入することになりました」

　この経験から、自分の思い込みではなく、顧客が住まいに何を求めて、どんな生活を望んでいるのか、細やかにヒアリングする意義を痛感。真摯（しんし）に顧客と向き合い、一人一人の思いを丁寧にくみ取る姿勢が培われたと言います。

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