老後2000万円問題について改めて振り返ってみる②

三重野徹

三重野徹

テーマ:老後 年金 

皆さんこんにちは。前回は高齢化社会を取り巻く環境のお話でした。
長生きすることは本当にありがたいことですが、「同時にお金の不安が増えてくる」
ということになりますね。やはり、今から少しでも準備できることがあればやっていかないといけませんね。

今日は、収入や支出についてどういう風に書かれているか読み解いていきたいと思います。

 

第21回市場ワーキンググループ厚生労働省資料より


  
このグラフを多くのメディアで取り上げられていましたが覚えていますか?
見ていただくとわかりますが、老後の収入は社会保障給付(公的年金)
がほとんどです。

それでは、実際の支出はどうでしょう?
あくまでも平均値ですが、収入より支出が多くなっているのが分かると思います。
差額で計算すると約毎月5万円
足りない状態ということになりますね。
この赤字を現役時代に貯蓄したお金で賄っているというのが分かると思います。

毎月5万円ということは、1年間で60万円。人生100年時代を考えると65歳から100歳まで35年間。つまり、60万円×35年間=2100万円不足ということになります。

これが、老後2000万円問題ということです。

これを考えると、老後は年金だけでは厳しいというのが分かっていただけると思います。
昔は、60歳定年後はゆっくり余生を過ごすなんてことがあったかもしれませんが、
今の時代はそうではなさそうですよね。
たとえば、65歳で定年で仕事を辞めたとしても、人生100年時代を考えれば、
残り35年あるわけですから、余生というには長すぎますよね。

それであれば、やはり「定年」ということに縛られず元気なうちは働くということが大事になってきますよね。

第21回市場ワーキンググループ 厚生労働省資料




約8割の方は高齢になっても働きたいと思っています。
また、実際多くの高齢化の方々が仕事に就いているのもお分かりいただけると思います。
私自身も体が元気であればずっと働いていきたいなと思っています。
皆さんはどうですか?

あと、もう一つ大事なことが書かれています。
「退職金」
です。
皆さんは自分の退職金についてちゃんと理解していますか?
私も良く相談者の方のライフプラン作成のお手伝いをする際に「退職金はいくらくらいですか?」と質問します。すると多くの相談者の方は、
「うーん。良く分からない・・・。」
「あまり、気にしたことがない・・・。」
「そもそもうちの会社、退職金あるのかな・・・?]

という回答が返ってくることがあります。

見てきたように、人生100年時代を考えるなら押さえておかないといけませんね。
もし、退職金制度が無いのであれば自分で準備を始めないといけないですね。
レポートによると、退職金の金額を把握した時期について、
約3割の方が
「退職金を受け取るまでしらなかった」
ということです。
今から人生100年時代に向けて
未来設計図
を作ることがどれほど大事かということが少しでも皆さんに伝わればうれしいです。

次回は今回のレポートが本当に伝えたかったことに入っていきたいと思います。

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三重野徹
専門家

三重野徹(ファイナンシャルプランナー)

みらいマネープランニング

ファイナンシャルプランナーとしてだけでなく公的保険アドバイザーとしても年金や健康保険、介護保険等といった公的な保障をアドバイスし、将来を見据えた「未来設計図」をお客様と一緒に作るお手伝いをしています。

三重野徹プロは大分朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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