「最新AIによる高度な攻撃」のウソ?~サイバー被害の真相と、個人情報が抜かれる手口~
最近、ニュースなどで企業のサイバー攻撃被害を目にする機会が増えました。
「大企業の話で、うちのような中小企業には関係ない」と思っていませんか?
実は今、攻撃者に最も狙われているのは、まさに中小企業の現場です。
今回は、なぜ被害が相次いでいるのか、そして今すぐ見直すべきポイントについてお話しします。
攻撃者は「特定の企業」ではなく「同じ隙」を探している
「うちには盗まれるような大した情報はない」とおっしゃる経営者の方も少なくありません。
しかし、最近のサイバー攻撃は「御社を狙い撃ち」にしているのではなく、「鍵の壊れた扉を一括で探して手当たり次第に入り込んでいる」のが実態です。
攻撃者は専用のツールを使い、インターネット上にある無数のサーバーやネットワーク機器を自動でスキャンしています。
そこでターゲットになるのが、
◆サポート期限が切れた機器や古いOS
◆何年もセキュリティ修正(パッチ)を当てずに放置しているシステム
です、
攻撃者から見れば、同じ仕組みでサポート切れの機器を使い続けている企業は、「同じ合鍵で何軒でも空き巣に入れるボロ屋」のようなもの。
一度侵入の手順を作ってしまえば、同じ機器を使っている多数の企業へ、ほぼコストをかけずに一気に攻撃を仕掛けることができます。
なぜ「そのまま」にしてしまうのか?
「動いているから問題ない」「更新にお金や手間をかけたくない」というお気持ちもよく分かります。特に、
◆昔導入したシステムを更新すると、業務アプリが動かなくなるかもしれない
◆拠点の隅に置かれたルーターやVPN機器が、いつの間にかサポート終了していた
といったケースは、多くの現場で見られる光景です。
しかし、「動いていること」と「安全であること」は全く別物です。
メーカーのサポートが切れた機器は、新しい弱点が見つかっても二度と修正されません。
いわば「鍵が壊れたまま玄関を開け放している」状態です。
さらに恐ろしいのは、自社が被害を受けるだけでなく、「大手取引先へ侵入するための踏み台」にされてしまうリスクがあることです。
そうなると、信用の失墜や損害賠償など、経営そのものを揺るがす問題に発展しかねません。
まず自社で確認したい3つのチェック
被害を防ぐ第一歩は、特別な最新ツールを入れることではなく、「自社の足元を知ること」です。
1.社内にあるIT機器の棚卸し
本社や営業所、工場の隅にあるルーター、VPN機器、NAS(共有フォルダ)のメーカー・型番・導入時期を把握していますか?
2.サポート期限の確認
それらの機器のメーカーサポートは切れていませんか?「保守終了(EOL)」になっていないか確認しましょう。
3.パスワードと更新プログラムの見直し
初期設定のままのパスワードや、放置された更新プログラムがないか確認しましょう。
ITの移行や更新は「コスト」に見えがちですが、事業と信用を守るための「事業継続の投資」です。
「どこから確認すればいいか分からない」「自社の機器がサポート切れか判断できない」という場合は、まずはシステムを導入した保守会社や通信機器のベンダーへ「うちの機器のサポート期限は切れていないか」と問い合わせてみるのが確実です。
身近な機器の確認から、一歩ずつ安全な環境を整えていきましょう。
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