効果的な振り返りは価値に変わる
私は(大きな声では言えませんが)
いただいたメールをすぐに返信しません。
原則として、あえて翌日にします。
緊急の用事であれば電話がかかってくるはずだからです。
理由は2つあります。
1つ目は、
メール対応によって集中力を切らしたくないからです。
メールの件数はそれほど多くありませんが、
届くたびに処理中の仕事を止めて内容を確認し、
返信するとなると、集中力はその都度分断します。
これは大問題です。
南カリフォリニア大学の研究でも
元の集中力に戻るまで平均23分もかかる
という結果が出ているように、
労働生産性が低いままで仕事を続けることになります。
これを防ぐために、届いたメールが
ポップアップしないよう設定していますし、
チェックも朝、昼前、夕方とタイミングを決めています。
ただし、24時間以内には返信するようにはしています。
あまりに返信が遅いとクレームになったり、
届いているのか心配になって電話がかかってきたりと、
お互いの時間が無駄になりかねません。
時間がかかりそうだったら
「メールを確認しました。
調べてから○日以内に返信します。」
これで送信者は安心します。
理由の2つ目は、
相手の期待値を下げておきたいという点です。
メールでもSNSのメッセージでも、
すぐに反応する即レスは確かに相手にとって
都合が良いことでしょう。
ところが、
これまで常にすぐ返信されていたメールが
今回は届かない。
どうしたのだろう。
即レスされると思って段取りをしていた仕事が
進まない。困った・・・。
このように、あまりに期待値が高い状況では、
おちおち休むこともできません。
下手するとクレームになる可能性だってあります。
すぐに返信は来ないけれど1~2日で確実に届く。
急ぎの要件は電話をすればいい。
これがわかっていれば問題にはなりませんし、
少し期待値を下げておくことで逆に信頼関係にも
つながっていきます。
もちろん、こんな私でも
すぐに返信するメールがあります。
例えば日程調整です。
これは相手の時間も押さえることになるため、
なるべく早く、どんなに遅くてもその日のうちに
返信します。
今回の仕事術はあくまでも一例でしたが、
大切なことは自分自身の基準を決めておく
ということです。
うまくいかなければ改善すれば良いのです。
問題なのは、何にでも反射的に動いてしまうこと。
今やっていることを横に置き、
本当に優先すべきメールなのかを
考えなくてはならないというわけです。