屋根ーその⑧
屋根に関するお話の9回目です。
私が若い頃のお話です。
曲がった細い丸太を母屋に使用することがありまして、
どのように墨付けをするか悩んでいたところ、
先輩が来て「屋根面を『水平』と思って墨付けすれば簡単だ」と教えてくれました。
その後、古い付き合いの東京の木工機械を販売する商社
(木工機械が出始めた頃から取引のある会社)の人から
「プレカットで母屋のタルキ取付部分の加工をするには、どうすれば良いか?」と
相談を受けたことがありました。
その時も、大工の先輩の言葉を思い出し
「屋根面を水平と思って加工機械を開発すれば良い」と提案してあげました。
丸太梁で造る建物で登り梁になっている時には、
今でも、この「屋根面を水平で考える」方法を使用しています。
専用の長さの定規や角度定規で作れば、面白いほど簡単にできます。



