傷が付いても大丈夫。自分で復元する天然木パワー
昔の大工の常識として、
重要な人が住むお屋敷の建築を任される大工は、
その建物の主を守るために、設計図面を残すことは一切ありませんでした。
もし、部外者の手に建物の図面が渡ることがあれば、
主の居場所が分かり、暗殺や襲撃される危険があるからです。
お城や庄屋が住むお屋敷には、いざという危機の時に
主人が逃げられるような仕組み(隠し通路で隣のお寺に逃げられる)がありました。
建物の隅々までを知る大工は、建物の完成後に口封じの目にあったり
名前を変えて別の国に移り住んで身を隠さなければいけなかったり
ということがあったといいます。
図面が残っているとすればせいぜい茶室や欄間のデザインなど
主人の命に関係ない部分のみだけで、
もしも現代において立派な歴史的お屋敷の建築図面が残っているものがあれるとすれば、
その図面は、眉唾もの。
領地違う所で残っていた場合はなおさらです。
大工が名を上げようとして、年を経た後に作ったものかもしれません。