傷が付いても大丈夫。自分で復元する天然木パワー
先日リフォームした新潟市の民家。今回もそのときに見つけた当時の工法についてお伝えしていきます。
この表札の取り付け方は、桜井木材建築に伝わるもの。一般的な取り付け方とは異なるので、この民家は明治初期に桜井木材建築が担当したのかもしれません。
住宅側に木の出っ張りをつけて表札がハマるように木に溝をつくって設計。重い表札でも外れないようにがっちりと固定します。そうすると、風で飛ばされることなく、150年以上も表札としての役目を果たすことができるのです。
もう一つご紹介したいのは、1階にある立派な化粧差鴨居。お金がなくて木材をたくさん使うことができないので、鴨居の表面には薄い化粧板が貼られていましたこうしてお金がない家も鴨居を立派に見せていたのですね。
下から見ると一目瞭然。鴨居の右側の表面に薄い化粧板が張ってあることがわかりますね。こうして鴨居を見てみると、お金がなくても工夫して少しでも品のある家に見せようとした昔の人の気持ちがわかるようですね。