異常気象で増えている自然災害、あるいは突然の住宅崩落で加入の火災保険は役立つのか？

2021年8月29日

コラムカテゴリ：お金・保険

コラムキーワード：ファイナンシャルプランナー相談、ライフプラン　相談

いざという時にお金は必要です！

先日大阪市西成区の崖沿いの住宅が
自然災害でもないのに
次々と崩落しました。
中に住んでいた方は
異変に気がつき逃げていたとのこと。

原因はまだわかりませんが
崖の下で6階建ての建物建設の準備で
掘削工事が行われていたようです。
住民の方は住むところも
家財も失い途方に暮れています。

その少しあと、大雨の影響で
熱海で大規模な土砂災害が起こり
大勢の方が亡くなりました。
こちらも命は助かったものの
家と家財を失い困っている方が
多くいらっしゃるようです。

突然家や家財を失った時
火災保険に入っていれば
補償されるのでしょうか？
残念ながら火災保険は万能では
ありません。
この2つのケースはそれぞれ
原因が違います。

大雨で家が流された場合
火災保険に入っていて
水災保険の特約があれば
補償されます。
水災特約は保険料が高いので
付加されていない方も多いです。
マンションなどで2階以上の建物は
浸水する確率が低いので
付けていない方も多いでしょう。
熱海ような土石流は想像しがたいです。
水災特約が付いていても免責があり
30%以上の損害または
床上浸水等でなければ
出ないことが多いです。

大阪のほうはもっと悲惨です。
火災保険の特約で破損等の
その他不測かつ突発的な事故によって
保険金を支払うのですが
こちらの免責になんと
土地の沈下、移動、または隆起によって
生じた損害と表示されています。

似たような特約で
建物の外部からの物体の衝突による損害
というものがあります。
車両や航空機の衝突という
くくりの特約とは
別になっている保険もあります。
崖崩れは救えないけれど
UFOの衝突は何とか補償してもらえそう。
火災保険は難しすぎます。

火災保険の約款を見ていましたが
落石は出るけれど崖崩れはでませんとか
複雑です。
整理します。
人の保障は生命保険
家財の補償は家財保険
地震の補償は地震保険
＊地震が原因の火災は
地震保険でしか出ません。
普通の地震保険は全焼でも半額です。
他人の家を類焼させたら類焼特約
自分が原因の爆発で
他人の家を吹き飛ばしたら
個人賠償責任保険

そして全く出ないものもある。
とすればお金がないと困ります。
病気になって国の認可がまだ下りない
自由診療を受けることになっても
普通、医療保険は給付されません。
保険だけに頼れないんです。
お金が必要です。

結局資産形成が一番大事。
金利がつかない今は運用が必要です。
保険を全否定しているわけではないです。
保険も大事です。
全てを保険で賄おうとデラックスにしては
いけないと思います。
そこにはまらないアクシデントもあるのです。
お金貯めましょう。

新潟のFP石井順子
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