DXもカタチから入ってはいけない
デザインとは・・・それは印象を与えるという意味では”コミュニケーション”であると考えます。
人や社会に向けて、言葉で述べたり文字を見せるよりも印象を与えるという意味では、はるかに速いコミュニケーションです。
効果的な印象を与え、何らかのアクションを起こさせることを目的とします。
ただ、少し広い視野でいうと、「経営を含む計画的行為の全般を指すもの」です.
色や形だけのことをデザインと呼ぶのは日本だけらしいです。
真のデザイナーやクリエイターは、時代のトレンドやマーケティング、人の動きなどはもちろん、経営というものをちゃんと理解していなくてはいけないのです。
中身よりもカタチから入るというのは、真のデザインではないということです。
見た目より中身が大事なのは人間関係と一緒です。(笑)
これまで様々な業種や業界と仕事として触れ合ってきた中で、いろんな経営者の考えや理念とも触れ合ってきました。
本当にさまざまな考えや理念をしっかりお持ちである経営者の方も、理念というものが分からないと言われた経営者の方もたくさんいらっしゃいます。それぞれ賛否をすることはしませんが、未来に向けて夢のようなことでも熱く語られる経営者には魅力を感じます。
社内においても社外や関係者に向けても夢を熱く語ることができるのが経営者の器の一つだと考えます。
その夢のようなことを、どうすれば現実化できるのかを考え、そして少しでも現実に向けて近づけられるように社員や関係者を動かすこと、そのマネジメント能力こそが経営者の真の力のひとつだと考えます。
なによりも、経営者は未来をデザインしなくてはいけないのです。
デザインとは、単に見た目のレイアウトや色だけのことではなく、その経営者の未来設計も、人生の未来設計も、チームづくりも、週末のデートの企画なども、それはデザインするという意味と同義であり、「戦略や経営=デザイン」ということです。
2018年に経済産業省も「デザイン経営宣言」をして、デザイン的な思考を経営に活用し、企業のブランド力やイノベーション力を向上することで、国際的な競争力を高めていこうという考え方を宣言しました。
これによりクリエイターや真のデザイナーの役割が重要視されるようになり、CDO(Chief Design Officer)という企業における経営幹部のポジションの一つとして設置する企業も目に見えて増えてきました。
つまり、真のデザイナーやクリエイターは見た目を飾るためにテクニックを駆使することも大事ですが、その前にすべきことがあります。
何のために、誰のためにデザインを行うのか...
1.企業や店舗を今の時代とその地域に合致させて考え、一人でも多くの方に印象を与えアクションを起こさせる、そのデザイン行為が経営にとってどういう役割を果たすのかを考える(デザインする)。
↓
2.その戦略の上で実際に見た目を飾るためにテクニックを駆使する
という順番であると考えます。
PCやアプリの作業だけがデザインではないということです。