Mybestpro Members

本村秀昭プロは長崎文化放送が厳正なる審査をした登録専門家です

第97回「仏花のマナー」

本村秀昭

本村秀昭

テーマ:仏花のマナ



こんにちは、西部霊苑です。
お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
夏の暑さも幾分かやわらぎ、秋の入口の時期となりました。
今年の秋のお彼岸は9月20日から26日でしたが、皆さんお墓参りは出来ましたでしょうか。
お彼岸を過ぎても、この時期の鮮やかな季節と自然の移り変わりを感じながら、静かにお墓参りをされるのもお勧めです。
今回はこうしたお墓参りで知っておきたい「仏花のマナー」についてのお話をしていきたいと思います。

【仏花の意味】

お墓参りの際にお墓に供える定番としてまずは仏花が浮かぶことかと思います。このお花を供えることは仏教の面からは、耐え忍んで咲く花の姿に私たち人もつらいこと、修行にも耐え忍ぶ誓いの意味があるとされているようです。
また仏様となった故人は香りを食べ物のように楽しむ、とされているともされ、私たちがお墓参りの際にお花をお供えするのにはこちらの意味でではないでしょうか。

【仏花選びで注意したいこと】

仏花を選ぶ際に注意したいこととして、落ち着いたお墓や霊園の雰囲気に合うものがよいかと思います。
こうしたお墓参りのマナーというものは故人を偲ぶ気持ちの上にあるものですので、これが正しいといった決まりはないものですが、トゲがあるようなお花、朝顔のようなつるの植物は避けたほうがよいとされています。

またあまりに香りが強すぎるものも好まれません。
一般的なものとして白・黄・紫などの明るい色で、菊やカーネーション、百合などがよく選ばれます。
5色で選ぶ場合これに赤やピンクの色を加えます。
菊など仏花としての定番のお花に季節を感じることが出来るその時期のお花を添えるとよいかと思います。
また故人が好んでいたお花を選ぶのもよいでしょう。

また地域によっては他の地域の方から見ると華やかなイメージのお花も仏花とされていることもあり、例えば沖縄にはハイビスカスが仏花とされているようです。

墓地のイメージもある秋のお花の彼岸花ですが、これには毒があり、動物が嫌うことから畑のまわりや土葬の文化のあった時代に墓地に植えられていました。
このように彼岸花には毒があり、手がかぶれるなどしてしまいますので仏花としては避けるお花になります。

【お供えの際に注意したいこと】

仏花をお供えする際に気に留めておきたいこととして、お墓の花立は左右に1つずつ、2つあることが多いかと思いますので、仏花の花束は同じものを2つ用意します。
2つの束は同じ本数にし、奇数になるほうがよいとされています。
また束を組む際にはひし形に並ぶように作ると見栄えがよいかと思います。
お供えする際にはお参りする私たち側を向くようにお供えします。

【造花について】

仏花に生花を使うほうがよいか、造花でもよいのかと悩まれる方もいらっしゃるかと思いますが、とくに造花でも失礼にはあたらないという考え方が現在ではよく聞かれます。
特に近年では衛生面などから地域の管理する墓地や霊園などで生花が禁止されているところも多くあります。
こちらはマナーというよりルールですので、こうして生花が禁止されているところではルールを守り造花をお供えするようにしましょう。
生花をお供えしたい場合、お墓参り当日に生花をお供えし、帰る際にはお花を持ち帰るようにしましょう。

お墓参りはご先祖様や生前お世話なった故人への日々の感謝や心での会話の場です。
こうした気持ちを第一にお供えする仏花にも思いを込めて選び、お供えし手を合わせる時間を持っていただければと思います。
それでは次回もよろしくお願いいたします。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

本村秀昭
専門家

本村秀昭(霊園業)

公益社団法人 西部霊苑

お墓ディレクター1級資格者として、お客様お一人おひとりに的確なアドバイスをお届けできます。

本村秀昭プロは長崎文化放送が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

「お墓ディレクター1級資格」を持つ、頼れるお墓のプロ

本村秀昭プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼