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本村秀昭

「お墓ディレクター1級資格」を持つ、頼れるお墓のプロ

本村秀昭(もとむらひであき) / 霊園業

公益社団法人 西部霊苑

コラム

第96回「お彼岸の話」

2022年8月24日

テーマ:お彼岸

コラムカテゴリ:冠婚葬祭


こんにちは、西部霊苑です。
お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
さて夏も終わりが近づき、お彼岸が近づいてきました。
今回は「お彼岸」についてのお話をしていきたいと思います。

【お彼岸は春と秋】

お彼岸は私たちがいる現世・此岸とお釈迦様がいらっしゃる西の彼岸が最も近くなる日にご先祖様の供養を行う日です。

この彼岸が最も近くなる日というのが太陽が真東から昇って真西に沈む、昼と夜の長さが同じ日、つまり春分の日と秋分の日です。
この春分の日を中心に前後3日間が春のお彼岸、秋分の日を中心に前後3日間が秋のお彼岸とされています。

一年は365日とちょっとの時間で、うるう年が設けられていることなどで表れているように少しずつのずれがありますので、春分の日と秋分の日は毎年日にちが異なっており、今年、令和4年(2022年)の春分の日は3月21日月曜日、秋分の日は9月23日金曜日となります。
そして今年のお彼岸は9月22日木曜日から9月24日土曜日となっています。
お彼岸は仏教行事ですので、お寺によっては彼岸会として1週間法要を行っている場合もあります。

【お彼岸の定番】

このようにお彼岸には、お寺の彼岸会に参加したり、自宅の仏壇をあらためてきれいにする、お墓参りに行くなどお釈迦様、ご先祖様に手を合わせる機会とする人も多くいらっしゃるかと思います。
また秋のお彼岸の定番のお供えものとしては「おはぎ」があります。
おはぎの材料の小豆は仏教と同じく大陸から伝わってきたもので、赤い色から魔除けの効果や五穀豊穣の祈願があると考えられています。これに高級品とされた砂糖を使ってご先祖様へのお供え物として作られたものがおはぎです。
秋は小豆が収穫されたばかりの時期ですので、皮まで柔らかく食べられるつぶあんのおはぎとして作られます。
春は保存された小豆を使って作るため、こしあんのぼたもちとなります。

またこの秋のお彼岸の時期には田畑の脇や墓地などに赤い鮮やかな彼岸花も見られ、四季を感じさせてくれます。
彼岸花はこの彼岸の時期に咲くため彼岸花と呼ばれています。そのほかにも曼珠沙華(まんじゅしゃげ)など仏教に由来する名前で呼ばれます。
彼岸花には毒があるため、狐やもぐらなどの動物が嫌う特徴があります。そのためこのような動物から荒らされたくない田畑や墓地に植えられ、今もこうした場所でみられるというわけです。

また小豆と同じく魔除けの意味も持たれることもあります。
まれに白や黄色の彼岸花も見られますが、これは遺伝子の変異で色素が白くなっているもので、基本的には彼岸花は赤いものと思ってよいかと思います。
彼岸花はこのようにお彼岸を感じることが出来るお花の一つですが、仏花としてお墓や仏壇にお供えすることは好まれません。

これには彼岸花に不吉な別名など印象が持たれているということだけでなく、上で紹介したように毒成分があること、またそれを利用して動物よけとして必要な場所に植えられているものであることなどの理由があるようです。

【お彼岸の仏花】

秋の仏花といえばこの時期が旬の菊でしょう。菊は仏花として一年を通して好まれますが、特に菊は秋の時期のお花です。
それ以外にも優しく上品なお花のリンドウもこの時期の仏花として最適でしょう。
お墓は仏花として生花をお供えし、そのまま置いて帰られますと痛んで衛生上の問題が出るため、生花が禁止されている所も多くあります。

生花をお供えする場合は、お墓参りから帰る際に持ち帰るようにします。

少し暑さも和らぎ始め、秋の香りも感じられる秋のお彼岸です。今年は土曜日がお彼岸ということもありますので、ぜひ季節を感じながらお墓参りに出かけていただければと思います。
それでは次回もよろしくお願いいたします。

この記事を書いたプロ

本村秀昭

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