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本村秀昭

「お墓ディレクター1級資格」を持つ、頼れるお墓のプロ

本村秀昭(もとむらひであき) / 霊園業

公益社団法人 西部霊苑

コラム

第98回「お墓の戒名・法名入れ」

2022年10月26日

テーマ:お墓の戒名・法名入れ

コラムカテゴリ:冠婚葬祭



こんにちは、西部霊苑です。
お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
今回は「お墓の戒名・法名入れ」についてのお話をしていきたいと思います。


【戒名・法名を入れる場所】

お墓の戒名・法名を入れる場所には特には決まりがありませんが、多く見られるケースとしてはお墓の中央にある棹石の右側面かもしくは戒名・法名塔に彫られます。
おおよそ戒名・法名とともにその方の亡くなった日が合わせて彫られます。


【戒名・法名の色入れ】

お墓に掘られた戒名・法名の色についても特に決まりはありませんが、地域によって好まれる色があります。
関西地方では黒い色が入れられ、関西地方では白、九州地方では金色がよく使われます。
これらにはさまざまな理由があるかと思いますが、同じように使われている石にも好まれる色があります。
というのも白みがある石や黒みがある石など地方によってよく採れるから使われているといったことも関係がありそうです。
九州で金が好まれているのは中国の風習の影響ともされています。
これ以外にも全く色を入れず自然な石の色のままという場合ももちろんあります。
また多くの場合、戒名・法名だけではなく棹石の正面のお題目や家名、花立てなどに掘られた家紋なども同じ色で統一されることが見られます。棹石の裏には建立者の名前が生前に使われているもの
(戒名・法名ではない)が掘られ、赤色にされています。この赤色を入れることについても特に決まりではありません。

亡くなったのちにはその他お墓の文字に使っている色や黒、色を入れない、などに変えられます。


【戒名・法名を入れる場合の注意】

戒名・法名は墓石に直接彫刻されますので、誤字があると修正が難しいため注意が必要です。
特に戒名・法名では日常使いされない難しい漢字が用いられることも多くあります。
彫刻を依頼するときに依頼先の石材店に戒名・法名を伝える必要がありますが、その際に似た漢字がある文字の場合(徳や德など)しっかりと伝えるようにすると良いかと思います。

戒名・法名はお墓を取り扱う石材店の職人、人の手によってその都度掘られますので、作業をする方が変わってしまった場合には文字の太さなど文字のくせが変わることもあります。
文字の特徴を可能な限り寄せるためにすでに掘られている戒名・法名の文字を調べて作業をすることもありますので、どうしても気になる場合は、こうした作業が出来るかを石材店に確認するとよいかと思います。

【色の補修】

お墓の文字に入れた色は自然の雨風にさらされたりするため、どうしても色落ち、剥げが起こります。
そのため10~20年ごとに色の入れ直しをする必要があることを頭においておく必要があります。
また金文字の入れ直しは他の色に比べて費用がかかります。
途中で黒や色なしに変えることも特に決まりはありませんので、ご都合や好みに合わせて考えられてよいかと思います。

またお墓の掃除のときには文字の彫刻部分の色を削ってしまわないように注意して行うのが良いでしょう。
それでは次回もよろしくお願いいたします。


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