紫苑色(しおんいろ)
鉄紺色(てつこんいろ)
おはようモーニング!
今日の日本の伝統色は鉄紺色です。
鉄紺色とは、『鉄色(てついろ)』がかった『紺色(こんいろ)』で、わずかに緑みを帯びた暗い青色のことです。 紺色は藍染(あいぞ
め)を繰り返して染められる色であり、江戸時代には最も日常的で需要の高い色でした。
それは染物屋(そめものや)の総称が『紺屋(こうや)』と呼ばれることからもうかがい知ることができます。
藍染めは染めるほどにやや紫みを帯びてくることもあり、紫みの強い紺色は別に『紫紺(しこん)』や『茄子紺(なすこん)』と呼ばれました。
逆に紫みの少ない緑みの紺色に「鉄」という装飾をつけて区別されたのが『紺鉄』です。
鉄紺は平安の頃の『濃藍(こいあい)』に近い色の濃さになります。
鉄色と紺色の中間に『紺鉄(こんてつ)』という色もありますが、紺鉄のほうが少し明るい色です。
ちなみに、お正月の箱根駅伝で有名な東洋大学陸上部の用いる襷(たすき)の色が『鉄紺』です。
12月21日〜25日頃を七十二候では「乃東生 (なつかれくさしょうず)」と言います。
七十二候が冬至の初候に変わり、乃東が芽を出し始める頃となりました。
乃東とは、冬に芽を出し夏に枯れる「夏枯草 (かこそう)」の古名で、紫色の花を咲かせる「靫草 (うつぼくさ)」の漢方名でもあります。
ウツボグサは、日当たりの良い山野の草地に群生し、夏至の頃に枯れていきますが、この枯れて茶色くなった花穂が「夏枯草」です。
夏枯草は、古くから洋の東西を問わず、漢方として用いられてきました。
この生薬を煎じて飲めば、利尿・消炎作用があり、煎液は、ねんざ・腫物・浮腫の塗り薬として、また、うがい薬にも用います。
英名は、「all-heal = 全てを癒す」。
和名は、花の形が矢を入れる「うつぼ」という道具に似ていることから付けられました。
今回の候は、夏至の初候「乃東枯(なつかれくさかるる)」と対になっています。
12月21日〜1月4日頃を二十四節気では「冬至(とうじ)」と言います。
二十四節気が大雪から冬至へと変わりました。
冬至日は、太陽が最も低い位置にあり、夏至とは反対に一年で最も昼が短く、夜が長くなる日ですが、この日より徐々に日足が伸びていきます。
そのため、中国では「一陽来復 (いちようらいふく)」といって、冬至の日を極限まで弱まった太陽が復活する日、一年の始まりと考えられてきました。
世界各地で「太陽の誕生日」として祝う風習は多く見られ、クリスマスも冬至祭に由来しています。
暦の上では冬の半ばで、冬至日を境に少しずつ日は長くなるとはいえ、「冬至冬なか冬はじめ」という言葉もあるように、寒さはむしろこれからが本番です。
気候は、冬至を過ぎる頃からますます寒くなり、年末の慌ただしさもあり体調を崩しがちな頃です。
そのため、冬至日に栄養価の高いかぼちゃを食べ、柚子湯に入り体を温め、本格化する冬を前に無病息災を願います。
12月22日今日は何の日
それでは続きをどうぞ!