櫨染色(はじぞめいろ)
今日の日本の伝統色は紅色です。
紅色は、鮮やかな赤色です。
平安時代からの色名で、呼び名は紅花の汁で染めた濃染の赤によります。
艶やかな紅色は平安朝の人々に人気でしたが、紅花染は非常に高価であり、濃染は禁色とされて高貴な身分の人しか着用できませんでした。
紅花はキク科の一年草です。
紅を「べに」とよぶようになったのは近世以降で、それまでは呉藍(くれあい=呉から伝った藍)が転じた「くれない」とよんでいました。
(藍は藍色ではなく染料という意味です。)
古代より紅花から抽出された色素は世界中で用いられ、平安時代の頃から盛んに栽培されており、紅花の花を摘んでから発酵・乾燥させた物が、紅色の染料や口紅などの化粧品、食品の着色料となっています。
日本の国旗の赤丸が『紅色』と定められているなど、日本人にとって馴染みの深い大切な色と言えそうですね。(1999年に制定された「国旗及び国歌に関する法律」では「地色は白色、日章は紅色」と定められています。)
源平合戦は、平家と源氏が戦闘を繰り広げ、平家政権の滅亡と源氏による鎌倉幕府の樹立につながりました。
この戦いを象徴するのが、敵と味方を区別するために、平家が「紅」、源氏が「白」の旗をたなびかせた。年末の紅白歌合戦などにみられる「紅組」対「白組」はここからきているらしいです。
#紅色 #平安時代 #日本の伝統色 #紅花 #日本の国旗 #日の丸 #源氏 #平家 #鎌倉幕府