紺碧色(こんぺきいろ)
江戸茶色(えどちゃいろ)とは、黄みの深い赤褐色のことです。
江戸茶は江戸で流行した色という意味です。
「江戸」とつけることで、当時の都の京都に対して、新趣向の色であることを強調した色名です。
同じ茶色の中には、江戸時代の歌舞伎役者「市川團十郎」が代々用いた成田屋の茶色というのがあります、赤みのうすい茶色で、ベンガラと柿渋で染めたことから柿渋色、または柿色ともいいます。
現代でも襲名披露の口上などで団十郎がこの色の裃かみしもをつけることでも知られています。
江戸茶の色とは関係ありませんが、お茶はたいへんよく飲まれていました。景勝地や神社仏閣の門前などに茶店がたちならび、道行く人々にお茶が売られていました。
なかには美しい女性を店の看板娘として給仕をさせることで評判となり、男性客に人気の茶店も数多く登場しました。
このようなお茶の広がりは俳句や川柳、童歌などにもみられ、お茶を詠んだものが数多くつくられるなど、江戸時代には庶民の生活の中にお茶が根付いていきました。