塾長の考え(2023 県立高校合格発表)

また来客。
今度は長崎大学に進学したNくんと、
立命館大学アジアに進学したTくん。
2人とも元塾生であり、
同じ高校出身である。
仲もいいのだが、
Nくんは北斗塾予備校で2年間、
Tくんは東京のみすず学苑で2年間、
大変な思いをしながら受験勉強をした。
結果、今の彼らがある。
それぞれの「山の頂上」に登ったのだ。
そのやり切った経験こそが尊い。
やりぬいて結果を勝ち取った経験が、
彼らの今後の人生で必ず心の支えになる。
それこそが大学受験で得られる、
もう1つの成果である。
そういった経験は、
中学受験や高校受験ではなかなか得られない。
一時的には「合格!」という結果に、
どの生徒も酔いしれるし、
親御さんもハッピーな気分になれて、
子育て人生のハイライトの1つではある。
だが、
高校3年間を経て、
大学受験をして不合格になる。
こういう経験をすると、
そのときの感動体験は…散る。
「高校受験での合格は大したことなかった」
という考えに至る生徒がほとんど。
つまり、
これこそが私がかつて痛感したことであり、
今でも肝に銘じている事実なのだ。
高校受験を拡大解釈して表現する塾は、
多く存在するが、
それらのどれもが大学受験に関して、
上手くやれていないようだ。
なぜか?
指導の難易度が桁違い。
高校受験の合格と大学受験のとでは、
社会的な価値もまるで違う。
先ほど、
自塾の生徒に今回の課題テストの結果を、
聞いた。
彼(=Kくん)は中学3年生で、
某私立中学校に通っている。
中学受験するときに入塾してきて、
何とか合格した。
本当は私立中学受験であれば、
特待生になれるような点数をとって、
合格させたかったのだが、
間に合わなかったのである。
合格はしたが特待はとれなかった。
それでも、
彼のお母さんには喜んでもらえた。
「合格して良かったです!」と。
同じ時期に通っていた小学6年生の受験生は、
彼以外、全員やめた。
塾をやめた。
理由は単純。
「中学受験に合格したから」
今でもよく考えるが、
はたしてそれは「正解」なのか?
「塾に通うのが常に正解だろ!」
そんな暴論を私は持っているわけではない。
ただ、
塾の力を借りてやっと合格していった生徒たちが、
その後うまくいくのだろうか?
そう思うだけの話。
(中学3年生になった)Kくんは、
入学時の学年番数は103番。
私がそのお母さんに約束したのは、
中3時には学年20番以内にしますよ、
ということだった。
そして、
彼の今回の番数は18番だった。



