塾長の考え(全統記述模試)中編
「来塾受付」
初めて北斗塾に面談に来た生徒と保護者。
最初に記入するようにうながされるものが、
来塾受付書。
そこに記入される内容は個人情報にあたる。
それをもとにして、
いろんな質問をこちらからしていく。
私が確認するポイントはいくつもあるのだが、
その中でも興味が1番あるものは、
どこの塾に以前は通っていたのか、
これだ。
もちろん、
「(学習)塾は今回が初めてなんですよ」
というケースもある。
だが、
ほとんどの生徒とその親御さんは、
他塾に通塾の経験がある。
特に、
高校生の場合、9割は他塾の通塾経験者だ。
いろんな広告宣伝をする他塾の本当の姿。
立派なホームページをもっていて、
華やかな合格実績を、
「これでもか~、これでもか!」
と載せていたりしていても、
「本当のところはどうなのか!?」
これを聞ける貴重な時間が、
初回の面談時にはあるわけだ。
だから、
経験者の率直な感想として、
生徒がその当時どのように指導されていたのか、
そしてどのような結果になったのか、
かなり詳しく聞くようにしている。
それを30年以上繰り返してきたので、
宮崎市の学習塾のほとんどについて、
私なりの見解を偏見かもしれないが、
もっている。
私の見解が100%正しい、
そんなことはありえないことも、
十分にわかっている。
当然だ。
だけれども、
30数年前から今に至るまでずっと、
いろいろな人たちに聞いてきた、
「その塾の実体」のようなものが、
「あれ、そうだったんだ…」
とくつがえされたことは、
これまでに…ほとんどない。
「自分の見解がやはり正しいのでは…」
そのように確信が深まっていくばかりだ。
そして今回の期末テストまでの指導において、
「こういうふうに教育されてきたはず…」
そのように面談時に判断して、
その仮説が正しいかどうか。
4~6月までに入塾してきた生徒を、
実際に指導することでさらに確信する。
私の仮説があっているのかどうかを。
その影響で、
生徒の学力状態がどうなってしまったのかを。
1つはっきりと言えることは、
ほんの一部の生徒をのぞいて、
誰も「自立型」の生徒ではないということ。
中学3年間その塾に通塾していようが、
小学生時代から5年以上通塾していようが、
なんども塾を変えようが、
そんな「年数」や「回数」のことは関係ない。
要するに、
生徒自体は素直に指導を受けてきても、
●自発的に学習する
●自律心(自制心)が発達している
●自主性が備わっている
こうはなっていない。
「自立型」の生徒になっていない。
そして、
今後自然とそうなっていく気配もない。
迷子になっている。
「何をどこからどのように」
学習していくか、
「どこを重点的に勉強するか」
を戦略的に決断していける、
そのようには育っていない。
これが現実。
そして、
高校受験時までに何年間も過ぎたのに、
ほとんど「自立心」が育っていない、
その「事実」が、
高校生になってからの成績不振に、
甚大(じんだい)なる影響が、
「これでもか~、これでもか!」
と出てくる。
生徒もその親御さんも、
その事実(真の成績不振の原因)に、
最初に来塾したときの面談で、
はっきりと気づいている人に、
私はいまだに会ったことがない。
(続く)