塾長の考え(失敗とは何か?)①
「小論文は『塾長に持って行って』と…」
Oくんが過去問(推薦入試)の小論文、
それを私のところに持ってきた。
担当講師に指示されたということで。
北斗塾総合本部においては、
小論文指導の基本の手順は、
各講師がある段階までわかっているが、
答案(小論文)作成などの、
最終チェックは私の担当となっている。
8月の後半からやりたかった小論文指導。
台風による休講やその振替など、
慌ただしく日々が過ぎていったことと、
Oくんの状態(体調)のこともあり、
先日からの本格的な添削指導となった。
が、ここで毎度おなじみの確認をする。
「小論文の対策なんだけどさ…」
「はい」
「学校でも当然してもらっているよね?」
「はい、もちろんしてもらっています」
「あ、そう。で、それはどこに?」
「はい、これです」
ここでOくんの手から私に、
小論文の書かれた原稿用紙が渡された。
「では、見させてもらおうかな…」
「はい、よろしくお願いします」
数分後。
「確認だけど、これで全部?」
「はい」
「學校の先生の指導はどんなふうに?」
「どんなふう…、はい、学校では…」
ここで一通りOくんの説明を聞いた。
どのように指導されているかということ。
それを手元の原稿用紙に記入された赤文字、
つまり学校の先生による赤ペン添削。
私はそれらを見ながら聞いた。
「OK.わかったわ」
「はい」
「今までに塾での小論文指導は?」
「これをやっています」
「OK、その中身を見せて」
「はい、これです」
「ふ~ん、よし、OK」
「はい」
「ここからはこちらの言う通りにしてね」
「はい、わかりました」
こういったやり取りをして、
本格的な小論文の指導をすることは、
ここ20年間くらいで30人以上になる。
そして、
この20年間でまともな指導をしているなと、
學校の先生に対して私が思ったことは、
実はただの1度もない。
そう、ただの1度もだ。
このこと自体は私は過去のブログで、
1~2回は書いてきたと思うが、
本当に学校の小論文の指導は適当である。
あくまでも「私見」だ。
しっかし、なぜなのだろうか?
毎回毎回いっつも思う。
理由は分からないが、
小論文の指導だけは本当にお粗末だと、
個人的には思っている。
それだけにうっすらと思うのが、
この傾向は宮崎市だけでなく、
全国的にもそうなのかどうなのか。
これが私にはわからない。
ただし、
この傾向が全国的に「そう」であれば、
考え方によってはチャンスである。
小論文で好結果を出せれば合格の可能性は、
大きく伸びるということになるからだ。
さて、Oくんだが…。
残りわずか一週間。
とにかくやるしかない。
(続く)