塾長の考え(私大医学部受験)⑲
農場における「収穫の法則」は自然のシステム。
これは親子関係にもあてはまる。
何かをすればそれに対してすぐに結果が出る。
もし出たとしてもそれは価値はあまりない。
本当に価値のあるものは簡単には手に入らない。
だからこそ価値があるのだ。
それでも人間という生きものは、
自然システムである「収穫の法則」を無視して、
人間関係、そう親子関係や友人関係にさえも、
迅速な結果を要求する。
仮に、自分にとって大切な相手を、
一年中ほったらかしにしておいて、
自分の都合のいいときだけ会合しようとする。
そして自分にとってしてほしいことを、
相手に要求したとする。
相手は自分の配慮に欠ける行動をすべて忘れて、
こちらの要求することを喜んでする、
そんなことが期待できるだろうか?
それは無理な話だろう。
自然システムと同じで、
収穫できるのは自分が蒔いた種の分だけだ。
親子関係もまた同じ。
ふだんから接触する相手ほど、
本当は気を使わないといけない。
ましてや自分の家族である。
いつまでも1回限りの「今生の旅」を、
共にできるわけではない。
いつの日かお別れが来るのだ。
勉強にも「収穫の法則」はあてはまる。
高い効率性と生産性を望むなら、
それ相応の「種」を蒔かなければならない。
水も肥料も適量が必要。
種さえ蒔いておけば、
勝手に芽が出て育つかもしれない。
だが、
最終的に「望む果実」は手に入るだろうか?
(続く)